もう君はノートの端に落書きをしては私に見せてくれない
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また明日ねって明日隕石が衝突したら会えないじゃんか
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もしかして前世は花屋の店先で隣同士で咲いていたかも
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均等な間隔をおいて植えられた黄色や赤に将来はある
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あか、みどり、とりどりの服とり替えてとり憑くものもわたしの虜
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讃州の乾いた夏に讃の子と打たれて遊ぶこうの滝かな
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自我をトンテンカンテンして上から瓦屋根を乗せる
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渦巻ける鳴門の潮を進みゆくさき漁船の命頼もし
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その色をきれいと思うそのままにおんなじ色にわたしよ染まれ
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生涯に一度の魔法いまここでどうか私に見惚れてほしい
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感受性豊かな子らを乗せた舟乗れない子らのまなざしを背に
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瑠璃壜のみづ閉じ込むる向かふへと光のなかの抽象画かな
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波と雲とみまがひ白の御伽へと入れる空跳ぶ兎の話
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悲しみを薄むるものは時とふを信ずる人のカンバスのあを
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さっさっさすたこらさっさとおいかけるきみのいやがるかおがみたくて
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銭湯でサウナに詰めしタトゥー人砂時計見ず出て行く私
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‪遠雷の 音の鳴る夏の 夕暮れは 鉄と水底 仄かに香る‬
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ここ以外すべて空室かのような(ここというのもセミの脱け殻)
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日航機コミケ帰りのオタ達が薄い本持ち帰らぬ人に
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木道路 落石岬おちいしみさきへ向かう先 草木も僕も汗かきながら
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ばらばらにちらばる記憶繫ぐべく星座の柄の日記帳買う
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今までの恥ずかしい思い出繫いで数珠を作って南無阿弥陀仏
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かなかなと疑問符を集むひぐらしの問ひの答へは誰も知らざりぬ
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気の長きなめくじらゆゑの銀いろのゆるりと延ぶる幻の路
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さまざまなる波にたゆたひ現見ゆ闇と光と花と言葉と
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あなたへと 送るための 歌は今 私のコブの 絆創膏に
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もういないあなたと見てた木蓮の花の名前が忘れられない
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過去形になったあなたをもう一度下の名前で呼んでいいかな
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原罪を二十年間ハイターに浸してみても変化はなくて
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終わりゆく 今日を抱きしめ 離れ去る 最後の今日から 離れられるのか
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