Utakata
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藤方のんた
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泣きくれて疲れて作るラッシーに砂糖をすこし多めに入れる
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丸つけす母のペン先見つめてる 右手にぎゅっと水泳バッグ
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父の言う「米酢ナントカ」紐解いて 耳傾ける檸檬のしらべ
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水筒に弁当、おやつ、しおり持つ5月の君にボンボヤージュを
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「朝のうちは殺しちゃいけないんだよね?」「馬鹿言え、それは蜘蛛だよ」(ばしんっ)
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「助けて」の代わりに「だいじょうぶ」と言った 君には通じる 決めつけていた
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濡れた髪 濡れた指先 濡れた頬 耳にねじこむピアノのしらべ
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七夕も夜はあんがい冷えるねと囁く君は大根役者
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走り書き「水兵リーベ ぼくの君」我にかえってちぎったページ
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あの人のベース爪弾く指先は夜空のような
芳香
(
かおり
)
をしてる
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大人だからコンデンスミルク舐めほうだい 大人だから気になる血糖値
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朝飲んだ鎮痛剤は届いたか、子宮返信お願いします。
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「喧騒をBGMに歩きましょう」(僕の言葉は聞き流すのかい?)
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大人とは理想気体のようだねと 相談室であの子は言った
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街灯をスポットライトに変えながら 歌うは調子外れの
独奏歌
(
アリア
)
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ぐるぐると回り回る君のせりふ 今頃君は忘れてるかな
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欲しいもの 誰もが笑顔の世界です(本音を言うと、五千兆円)
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花々を重ね合わせて君笑ふ 夜の帳は引き裂かせない
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「秘密だよ」みんなに言っているんだろ? わかっていても跳ねる心臓
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肌寒い十五の春に望んだのは(大丈夫って言ってほしいよ)
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今もまだ ときめき感じられるから 好き「だった」とは言えそうにない
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「思い出を数えていても始まらない」? 何か始めたいわけでもないのに
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イヤホン越し あなたの甘いビブラート ふいに恋しい晩秋の夜
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二人前 半分残る朝ごはん ばかみたい もうやだ、ばかみたい
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「継続は力なり」とか言うけれど そも継続は才能も要る
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「もう寝る」と言っていたのは二時間前 手許の月は四角く光る
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ぼくだって「
行
(
ゆ
)
けばわかる」とか言ってみたい (文字のかすれた地図を片手に)
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ステージを降りてどれほど経ったって 記憶の君はスーパースター
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「もういいな?」誰にともなく言い訳し つめたい指でつける暖房
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「寂しい」と伝えないのも愛ならば 言わせるのも、また愛なのだろう
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