ふじの  フォロー 0 フォロワー 1 投稿数 57

架空

あの人のベース爪弾く指先は夜空のような芳香かおりをしてる 

大人だからコンデンスミルク舐めほうだい 大人だから気になる血糖値 

朝飲んだ鎮痛剤は届いたか、子宮返信お願いします。 

「喧騒をBGMに歩きましょう」(僕の言葉は聞き流すのかい?) 

大人とは理想気体のようだねと 相談室であの子は言った 

街灯をスポットライトに変えながら 歌うは調子外れの独奏歌アリア 

ぐるぐると回り回る君のせりふ 今頃君は忘れてるかな 

欲しいもの 誰もが笑顔の世界です(本音を言うと、五千兆円) 

花々を重ね合わせて君笑ふ 夜の帳は引き裂かせない 

「秘密だよ」みんなに言っているんだろ? わかっていても跳ねる心臓 

肌寒い十五の春に望んだのは(大丈夫って言ってほしいよ) 

今もまだ ときめき感じられるから 好き「だった」とは言えそうにない 

「思い出を数えていても始まらない」? 何か始めたいわけでもないのに 

イヤホン越し あなたの甘いビブラート ふいに恋しい晩秋の夜 

二人前 半分残る朝ごはん ばかみたい もうやだ、ばかみたい 

「継続は力なり」とか言うけれど そも継続は才能も要る 

「もう寝る」と言っていたのは二時間前 手許の月は四角く光る 

ぼくだって「けばわかる」とか言ってみたい (文字のかすれた地図を片手に) 

ステージを降りてどれほど経ったって 記憶の君はスーパースター 

「もういいな?」誰にともなく言い訳し つめたい指でつける暖房 

「寂しい」と伝えないのも愛ならば 言わせるのも、また愛なのだろう 

右の頬 殴られたならただ泣いた 今と変わらぬ 九歳の夏 

ティラミスの白いとこだけ食べている きみのくちびる 甘い芳香 

肥大した祈りはいずれ枷となり きみを地面に縛るのだろう 

眉ひそめ「馬鹿じゃないの」と言ってみる アイシテルなんて死んでも言わない 

青空が顔を出すから手を振った 触れられぬ君にせめて祈りを 

立つ・座る・寝る それだけじゃ足りなくて 夢見る無重力の寝台 

それも嘘、叶わなかった。あれもこれも ~十年前の自分に宛てて 

「雨だから」理由になっていなくても構わなかった 握る冷えた手 

ただそこに居るだけで肯定される そういう猫にわたしはなりたい