珈琲のしずくはきょうも破裂した怒りに舞ってキッチン染める
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きみがためサラドをつくる夏の宵来世は女に生まれかはらむ
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だーれにも頼らずやっていきたいなそうしようぜい試しだそうそう
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いつだってきみはぼくのヒーローになる 今から行く、の一言だけで
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甘やかに 君の瞳を 溶かしたい 私が消えて しまわぬように
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かんづめのアンチョビとなりぴつたりとからだかさねる短夜の閨
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終点の浦和美園で逢いましょうイオンモールに骨を埋めた日
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哀しみを全てぶつけてくるような そんな独りの君の暴力
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闊歩せよ悲しみという悲しみの積もってやわい絨毯をゆけ
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潮騒がもういいだろと叫んでる 塞いだぼくを呼び続けてる
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雨が降り雷鳴らずしとやかに梅雨空に二人懐かしき顔
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テンションが上がりすぎての洗濯は ハンガー足りず我に返った
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ときたまごほそくながして火をとむるなつのひぐれのあはきかなしみ
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うちだけがあの人のこと知ってるねん。右手の爪だけいつも深爪。
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恐ろしい 夢をみた日の 毛布との 付き合い方を 検索する朝
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しとしととアジサイ泣いて我も泣く恋もあるかな2人だけの傘
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雨の匂い そう思って いたけれど あなたにとっては 蛙の匂い
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期待した自分が悪いと言い聞かせエンドロールで思い出す予告編
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空白が 答えでしたね  空白になにも書けない油性マジック
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千のキスふらせてくださいたましひが小鳥となつてとびさるまへに
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電話越し吐露するうちに頬伝う涙の気配を拭ってあげたい
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先人の知恵をスマホで検索す「俺の時は」と前置き無しの
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名も知らぬ蝶の歩みはてつてつと 幼児が踊るバレエのようで
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午前二時温室の戸が閉まる音百合と眠ろう永遠にあなたと
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何度でも思い返してむせ返る無駄でしかない意味のないもの
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私には今ともだちはおりません みんな急いで死んでしまった
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自画自賛 おれが作ったジンジャーエールが世界で一番おいしいはずさ
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ファゴットとピアノのためのコンチェルティーノ 作曲マルセル・ビッチュ
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雨、プール、湿度と雫、雲と海 悲しいほどに美しいもの
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木漏れ日にため息そっと忍ばせる木立を渡る風になりたい
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