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湧水の振りした水道水を詰め早緑匂う丘へと向かう
5
町内の懇親会を予約する 三年ぶりの店長の声
2
久々に 夢に出てきてくれたなら 朝まで
幻
(
君
)
を 抱きしめてたい
4
子には言う「立派な人になりなさい」そんな人には誰もなれない
6
子にぞ説く人のあるべき立ち姿 誰かはなるべきと内にぞ思ふ
1
大学を辞めた予備校にもいかず 仕切り直しの受験に挑む
4
引っ越した下宿近くで見つけたり 馴染みになりたい小さな古書屋
4
春先は見慣れぬ顔によく出会う 朝食前の池の周りで
2
街をゆく 人は誰もが 人生に 目的持つと 見える日があり
9
雨宿り大きなシャツは憧れで 通した袖をつまんで見せた
1
好きな子と行くのにいい店知らぬかとそれをわたしに問うのはやめて
5
夜色のビー玉つまみ灯にかざす 心映して揺れる天河
9
彼と飲むお酒はいつも格別で頬赤らめて天にも昇る
3
プチ自慢 母は体育 オール5で アヒルの行列 息子は
父似
(
ちちに
)
2
「気をつけて」毎朝
夫
(
だんな
)
と握手する 今日が最後になりませんようにと
3
初夏
(
はつなつ
)
の風に誘われ見上げれば 真白の小花 甘く
枝垂
(
しだ
)
れて
7
音だけで以前はちゃんと意味取れた
妄想
(
孟宗
)
汁や
台風
(
タイ
)
カレー
2
ラーメンの上に卵を割り入れて夜中に生まれた小さな太陽
7
まだ尽きぬ叶えて欲しい願いあり 二重にかかる虹よ消えるな
4
あらし過ぎ雨戸を開けるその刹那 よぎる巣くりし小鳥の姿
2
うそらしい かおしてさくか ばらのはな 姉妹たがいに おもてそらして
5
真夜中に嵐となりぬ カーテンを少しずらして稲妻を待つ
7
友達の感覚のまま結婚をしそうな君は家事が出来ない
4
存在を忘れがちなる芋竹輪冷凍庫にはキノコとお揚げ
3
刻まずに這わせたままが
木通弦
(
あけびづる
)
良かったのかと後悔してる
4
十時にも似あわぬ空の雨深く明けのバスに残っているよう
3
しづやかに馬は立つなり装蹄の釘打つ音に瞼閉ぢつゝ
6
アルバムに挟まれていた押し花の記憶を吸ってあなたを綴じた
6
中毒になってしまった伊藤園理想のトマト紙の青汁
2
甥の子にハンドメイドの積み木買う これって昔甥に贈った
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