忘れたい君の仕草もその声も涙と共に全て流して
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偽りの自分を見つめ自己嫌悪きみの隣に居たかっただけ
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オンライン授業で家がおおやけに塗れわたくしは布団を固守す
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‪削除キー連打で全部消えてほしい「褒められたい」も「きみが好きだ」も‬
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パソコンの機械仕掛けが軋む音、季節外れの虫の声かな。
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花々を行きつもどりつみつばちの羽音ものうく春闌けにけり
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花粉にも多数少数派閥あり 杉の終わりが終わりではない
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日が沈み、心もやけに落ち着いて不安なことも忘れてしまう。
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甘いもの食べる舌は旨けれど心の中ぞ苦さ激しき
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つゆほども思わぬことを壁に貼り毎朝唱える ある種の欺瞞我慢
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見栄を張った漢字ばかりの文章のなれの果てかな、この暗号は。
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目の前で何が起きても動じない心は、強いか死んでいるかだ。
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生きるとは耐えることです 土砂降りの悪意の下で傘も持たずに
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人生がゲームでないのは今までのぼうけんのしょを消せないからだ
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しみづわく みやまのいづみ おとづるれば しかのめをとが やすみをりけり
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高尾ゆき父の怒りを感じたから 「平家物語」の笛吹きの人(と)説く
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いちはつの花咲きいでてたらちねの母の忌日のしづかなる午後
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サーモンを醤油漬けにしてるから美味しくなるまで仕事頑張ろ
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目を見れば分かる恋をしていると私の事が憎いってことも
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死にかけの食生活が牙を剥く ゆるして明日はアボカドサラダ
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ドラえもん野比のび太の「救世主!」 兄にいびられ今来た洗濯屋にも
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未だ見ぬこいびと探す指先の動きが鈍る 大人になった
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真夜中にはじめて使うオーブンでクッキー焼いたすこし焦がした
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マスクをしてコンビニに行く マスク在庫切れ
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‪有名になって私を捨てたひとたちを後悔させたかったね‬
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ぼくを愛する君のひとみが恋しい
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学校に行きたくないとさわぐ毎朝 コロナで休校やっぱり行きたい
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アオウエイ静かに響くアパートの一つの部屋に綴る吾が歌
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面白き事を探せる日がな日がな探すうちにぞ日は暮れにける
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くちついて出ることぜんぶうたのひと、てはツたら悪人やおもふわ
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