シャボン玉あたしの呼気に込められた声なき声よ天まで届け
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衝動のままに深夜の暗黒をスマホで撮ってみたよ手軽に
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声のでる自販機いなくなってから記憶が鳴らすイラッシャイマセ
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言っていることと異なるやっていることとのズレが広がっていく
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エラそうなアイツも昔指くわえオギャーバブーと言ってたクセに
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思いきりやつの背後を狙うから空いた隙間に飛び込んでくれ
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今年はさ平成最後の夏だから理由つくって花火誘った
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「あなたならそんな言葉は言わないわ」ぐつぐつ煮えたカレーの隣で
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はりついた襟足の如く離れない。そんな存在に私はなりたい。
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真夏日におろした真紅のワンピース空の青さと向日葵の黄と
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休みの日出かけないのも楽しいなアイス食べたりスマホいじって
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アガペーという名が由来アガパンサス近所の花壇愛のこぼるゝ
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シャワー浴び汗を流せば一呼吸夏の始まり浴室の湯気
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掬ふいのち 掬はれるいのち 掬はれぬいのち 彩りしき5番ホームに
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どの朝も水平線からやってきてここは首長竜のいる街
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あの人が死んだと聞いた昼下がり タバコの煙 何度でも来る8月
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ありったけの憎しみこめて沈めてねでないとわたし浮かばれるから
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毎日にけしてゆとりはないけれど花を愛で美しくありたい
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紫陽花あじさいとぴちゃんと跳ねる水のとぬるぬる動くかたつむりさんと
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ひとかどの 人物だったはずなのに 君よ無明の闇に落ちぶれぬ
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跳び跳ねて遊ぶ子供ら叱る母 見つつカンカン ゆうべの踏切
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生きている時間で午前二時が好きサービスエリアのコーヒーが好き
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梅雨空や 空気の底に よこたわる こんな昼間が あったっていい
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暑いですねあなたはいつも汗っかきね自販機の口からこんにちは
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かりの群れ空に連なり帰りゆく 山紅く映え紅の葉々
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あ、べたついた肌を見ていい人、今はシャワーを浴びる私だけ
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紅をさし電車に乗って旅に出る かあさんあたし恋をしたのよ
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最寄駅 すれ違うだけの名も知らぬ あなたの足音おぼえてしまった
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ちがうのよ あなたがきらいなわけじゃない 雨にうそぶき うすい膜はる
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お空から透明大地へおっこちたバラバラバラ今日は遠足
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