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祈ったら氷河の果てのだれかともつながりそうな予感の夜明け
3
薄まった君の色見て思い出す夜更けになびく長い前髪
1
「人間」というものほんに煩わし
生物
(
いきもの
)
として最高や下や
1
ビードロの風鈴 チリリと君弾く 虹の粒子が縁側に舞う
0
大昔いつか誰かがみた夢の続きが書いてある日記帳
1
セックスがうまくいかない夢を見た 照明カバー内のカメムシ
2
五月晴れ 外に
出
(
いず
)
れば
眼裏
(
まなうら
)
の 敢へなき悩みを 陽の光に灼き
1
百代
(
はくたい
)
も ただ見蕩れたし 瑞瑞し
百合
(
リリィ
)
の蕾に 露したたるを
0
関係の結び目といふにはあまりにも解きがたき個のここにゐて
2
本心で﹁好き﹂を振りまく だがしかし あの人にだけ 言えないのは何故
1
この夏の終わりは確かに恋だった その汗が滲んだその首筋の
2
傷ついてさえいなければ 君はたぶん ギターを手にすることもなかった
2
夢に見たあの人どこの誰だっけ思い出せないまどろみの朝
2
心など 殺せたはずだ わたしなら ここにあるのは 死骸のはずだ
2
始まりか終わりなのかは分からないチャイムが聞こえる高校の前
1
くだらない繋がり ぜんぶ裁断す 君の糸だけ傷つけぬよに
4
お布団の隅に大きい黒い虫 脊髄神経電気が撫でる
2
鬱蒼の木立に蝉の産声が おはよう今日は新しい日だ
3
この音に震えようとも言の葉に乗るはずもなし我を探しつ
1
命尽き 海飛ぶ翼を失って 空に向かって沈むペンギン
0
夏野草ガードレールを越えていく梅雨の歩の元揺る桔梗草
3
泡沫
(
うたかた
)
の意識といへど今我を我たらしめて界面をなす
2
澄み切った空の向こうにあたらしい夜が来るから瞬きもせず
2
フィクションの死を食べ生きる愚かしさ『残念ですが手遅れですね』
2
喧嘩して口も利かない日があった利けぬ辛さよ君は遺影に
1
にわか雨、雷雨のところがあるでしょう あすから恋になる予報です
4
白色
(
はくしょく
)
の壁紙を爪で剥がしとる舌先で舐めて苦甘い味
2
月曜の朝 張り詰める空気 寒いのは 僕の心 妄想
0
水色のインク 空模様 僕の涙 頬を伝うのは なぜだろう
0
写真は死んでいる 絵は動いている picture
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