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雲間より ゆくらゆくらと照る影は 波こそ見ゆれ
野分
(
のわけ
)
過ぎける
3
起きられぬ しばし休めということか みこころのままに わが主イエスよ
3
野分
(
のわき
)
立ち うち吹き吹かる若木とて 倒れぬ
樣
(
さま
)
を
吾
(
あれ
)
もならはむ
3
よそながら 思ひをやりて息つかば 息こそ通ひ せめて
屆
(
とづ
)
かめ
1
七夕の 翌日に降る 土砂降りは 彦星想う 乙女の涙
6
チーム義母 みんなの今後 考えて 施設決めたり 令和五年夏
11
浜に出て波の音を聞く 風に吹かれながら一人で笑う
5
十年も生きればこれも老犬か気付かぬうちに睫毛の白し
13
体内の水分がみな蒸発し頭蓋の裏に溜まり来るらし
2
メール便と共に配達されたるか古書を開けば赤き虫をり
6
優しさに 触れた心は 強くなり 温もりだけを 散りばめてゆく
18
テロで殺された安倍元総理を思う 1年たつが喪失感は消えない
3
石段のあちこちに穴が見えせわしく動きまわる蟻・蟻・蟻
3
腹にいる虫が恋しく思うのは塩鮭シチュー炒飯カレー
4
騒音やノイズではない
環境音
(
かんきょう
)
に割り込んできたあれは初蝉
12
口と笹かたく結んで冷房寒いみんなの幸せ願う嘘つき
2
じゃあねって途切れる声に『やめないで』文字が光に溺れる話は?
1
夜の闇よ わたしのこころ なぜ覗く 迷える人の子 聖女にはなれぬ
5
喉渇き 夜半に目覚めて コーン茶を 後味ずーっと コーン香ばし
3
歩き出す 同じ夢へと君と僕 もどかしいほど小さな歩幅で
18
短夜に長く短い夢を見た 昔の傷を抱きしめていた
11
窓の雨、加速度的に落ちてゆく 写る横顔滲ませながら
10
電球の灯に透けている口紅の咲いたグラスは君の手の中
11
窓際に「嘘」の鉢植え置き眺め散らない花の数を数える
13
いつからか錆びたレールを走らされ追い越してったあの頃の夢
17
傘の中駅までの道紫陽花を数えて歩く放課後の蒼
12
夢を持て!みんな今なら叶うんだ!その前向きな人生がいい
8
母娘には死んだら入る墓があり、誰にも迷惑かけずに去れる
7
母も娘も老いの速さはおなじ事「五十八十喜んで!」の無常
6
わけなくたゆむ石女の乳房吸いたるはあけぼの
1
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