夕焼けの終わる間際に鬼と目を合わせた子だなこの泣き方は
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たましいを宿してゆらぐ灯籠よ天国までの道を教えて
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キラキラのヘアピンに合うキラキラのバングル買った(ゴヒャクエンナリ)
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琴はしづかになりいだすらむしんしんとものみなねむる秋のまひるま
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28にじゅうはち……28にわ28にわ28にわのにわとりが……三十歳になるまで二年
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許します、何度も言って分かったの愛することは許すことだと
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死んでから評価されるが世の常で若者たちは皆シニタガリ
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猫が今小さな爪を中に入れ肉球で優しく触ってくれた
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恙無つつがなく稲穂は実る収穫とりいれと呼べるもの無き我が身の前に
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‪幸せよ、上滑りする言葉でも実感は無くとも繰り返せ‬
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アパートの窓から覗く暮らしには誰かと誰かの愛があるかも
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ぬばたまのくろく靡けるその髪を織らばや千千のよるのとばりに
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もうやめた 他人ひとの顔色 見る事は 私は私 あなたじゃないの
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振り出しに戻るのマスに父の字で「戻れる場所がまだあるのなら」
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風に乗り 雨に吹かれて 越えてゆけ 今日いた場所を 惜しめど進め
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‪いつまでもアリスのような気がしてたけれどわたしは三月ウサギ‬
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玉の緒のいのちみじかく桜葉の舞ひちる秋となりにけるかな
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とうにこの世を去った友人の誕生日です、とFacebookが
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‪オバサンを通り越してばよからましおばあちゃんこそなほらうたけれ‬
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22の頃から何が変わったか脳にもしわが増えただろうか‬
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跳ね起きたほんのお気持ち百円で 眷属達のおののき支払う
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好きな色とあなたの色は違うけど好きなあなたを身に纏いたい
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‪普段なら買わないたかい飴を買うこれはねじつはおくすりだから‬
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満足は小さなところにあるみたい栗ご飯の旨さと甘さ
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青空をバックに翔ける新幹線 夢と希望と娘を乗せて
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‪罰ゲームのようにじっと立っているきっとわたしはマネキンになる‬
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どこまでも信号機しかない夜に波紋としての雨は降ります
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楽しきは 早瀬に湧きし 泡沫うたかたと 知りて微塵も 惜しむ時なし
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寒き雨 降りしきりたる 独り夜に 君を想いて 我が身抱かん
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‪拗らせど虎にもなれぬその訳は我が身可愛さただひとつだけ‬
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