ひとふで
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世人もすなる和歌なるものを、始めてみむとて此処に在り。
多趣味な凡愚、動物が好き、毎日犬を愛でている。
再掲などの過去作(※別サイトなど)含め、ジャンルを問はず、稀に毒。
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今夜こそ眠りに就くのは最後だと 思ひて過ごす宵の常かな
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朝夕に耳朶を掠めるそよ風の 淡い冷気が秋をささや
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高らかにミンミンと鳴る声ひとつ ふと途絶えたらもう聴こえない
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昼間でも変わらず星は光ってる 只人の目に映らないだけ
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起き上がることもできずに地べた這い スマホ片手に短歌うたを詠んでる
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ビールがさ、美味しいなんて思えない 日が経ちすぎた麦茶みたいで
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撃たれても鳴かずにおれぬ衝動よろこびに 遭えた雉こそ羨ましけれ
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愛犬よお前が殺してくれないか 看取ってやるとは契ったけれど
5
患いて自死も叶わぬ為体ていたらく 令和の太宰に俺はなれない
9
生存が剰りに苦痛で嫌になる いっそ全てが夢だったなら /「闘病」
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初めから綺麗な人形死体になれたなら 毒林檎など食べずに済んだ
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物心ついたあわいも探してた 此の身を懸ける価値ある何か
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紋白の蝶やそなたは台風を 凌げる場所にありつけたのか
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なあ犬よ、気付けば随分共に居る 僕たち「家族」をやれているかな🐾
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漸々ようようと夏が私をおいていく 何もできずに外へも出ずに
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いまはもうえん所縁ゆかりもないけれど いつかあなたに、また会えますか
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銀河さえ違う宇宙の恒星ほしならば 人の一年なんて一瞬/「七夕」 旧暦七月七日に
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盆にすら帰ってきてはくれぬ猫 脱走癖はまだ健在か
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ゆっくりとまばたきをしてにゃあと鳴く 意味知りたるはきみなき後で /「大好き」 2024.5.2 愛猫へ
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雷雲の上ではきっと彗星が 走り続ける。墜ちずに済むと
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けふ今日こそは恩師に文を出さむとて 過ぎた時候の挨拶破り
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虫刺され数えて薬をつける夜 病床の夏は脚に星空
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雷鳴よ私の頭蓋で鳴り響き 不安の声を搔き消してくれ
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ただ「夏」と呼ぶにはあまりに容赦ない この毎日が秋を運びぬ
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覆水は盆に返らず飛び散った ソースも同じく気遣い虚し
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もう既に手の届かない過去のこと 思い悩むの止めた記念日 /「さらだ」
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灼熱の道路に焼かれてくてくと 梅雨は明けたか?空は応えず
7
どれ程のくらい時間を背負っても 今を生きてる君が綺麗だ /「流星」
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薬飲み、生きていますと連絡し 今日が始まり昨日が終わる
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一番になれなくたって構わない 保険でも良いそばにいさせて
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