まんまるだんご
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抗がん八年記録挑戦中、
Utakataに救われ

道端の二枚の藍の露草はふたりの淡いときめく出会い
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雲間より遥かな青に誘われてほぐるる夕べを雷鳴の裂く
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温暖化すすむ原因一つには店内冷えすぎ急ぎ退散
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コンクリの裂け目に顔出す日照草 鉢花枯れしこぼれて生きる
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南天の細枝につらなる雨の玉弧になり君に思いを届ける
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いちじくも恵みの雨にリラックス葉陰の小坊主雫をなめる
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赤い実の万両の過去たづぬれば白の小花は雨に濡れけり
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吹く風にこころまかせて雲を見る梅雨のもどりの気まぐれのりょう
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桃もろた福島自慢の爺ひとり今はいずこに家毀されぬ
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巣立ちする空に線ひく曲芸のつばめの四羽古巣をのぞく
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ごちゃごちゃの資材置き場のわきに咲く白い昼顔待つ人のなく
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草取りの予定を反故にしutakataの涼風に聞く四十度の報
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紫陽花は満月のごとさやけくて七夕星の逢瀬を照らさむ
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猛暑日にミミズ這い出し地獄絵の群がる蟻が野辺送りする
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店の中書いた願いの短冊が星空見たいとまちわびている 
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窓の外遊ぶ子いない昼下がり花もひるねや猛暑がうだる
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夏日さすあえぐ紫陽花かたわらに木陰の花は浴衣で涼む
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リハジムの腕をひろげて前にだし繰り返してる巣立ちの燕
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わが庭に万両咲くも友からの苗木五センチ絆が育つ
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どこからか万両食べたヒヨドリの運ぶいのちの花に雨ふる
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いちじくはあめあめぼうずや慈雨の降る青い葉の陰ひょっこり顔出す
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きのう見た雪洞ぼんぼり灯すたんぽぽを窓開け見れば雨風に消え
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さよならを言わずに去った君なのに築いた信頼まことが深層に棲む
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真求め過激に走る君と会う信頼破りしらじらと朝 \ 学校封鎖未遂
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大腸を半分残し命あり治療長くも花を育てる
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工場の煙がもくもくその下で夜間高生が涙を燃やす \  高度経済成長のころ
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蜘蛛の巣が我が物顔の空家いえの夜 蛙の歌を蛍や聞かむ
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サーティワン踊る光に幼子は目の煌めきてとろ〜りとろける
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梅酒つけ落ちた砂糖に招かざる蟻ぞろぞろとうたげに集う
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シャッターの前にむらがるヒメジョオン雨の聞いてる蕎麦屋おとなく
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