まんまるだんご
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抗がん剤治療とリハビリ七年目Utakataに救われ

夏陽浴び百日紅の花鮮やかに逝く紫陽花の供花くげとおぼゆる
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テレビない昭和のこどもの楽しみは花火に興じる涼しき夕べ
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雲海を見下ろして立つ羅臼岳翳一つなき蒼空の底
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青信号通のまんなか点滅に焦る亀爺手を挙げ おなりー
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デカ亀が居間で待ってる孫娘の白い手離れかくれんぼする
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朝一番交わすことばにうなだれた花に生気を清けき雨ふる
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病院の採血未熟な技師もいる二回目チクリまたも失敗
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ガンセンター 待合室は静寂しじまなり梅雨明けの空遥かな水色
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道端の二枚の藍の露草はふたりの淡いときめく出会い
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雲間より遥かな青に誘われてほぐるる夕べを雷鳴の裂く
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温暖化すすむ原因一つには店内冷えすぎ急ぎ退散
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コンクリの裂け目に顔出す日照草 鉢花枯れしこぼれて生きる
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南天の細枝につらなる雨の玉弧になり君に思いを届ける
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いちじくも恵みの雨にリラックス葉陰の小坊主雫をなめる
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赤い実の万両の過去たづぬれば白の小花は雨に濡れけり
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吹く風にこころまかせて雲を見る梅雨のもどりの気まぐれのりょう
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桃もろた福島自慢の爺ひとり今はいずこに家毀されぬ
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巣立ちする空に線ひく曲芸のつばめの四羽古巣をのぞく
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ごちゃごちゃの資材置き場のわきに咲く白い昼顔待つ人のなく
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草取りの予定を反故にしutakataの涼風に聞く四十度の報
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紫陽花は満月のごとさやけくて七夕星の逢瀬を照らさむ
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猛暑日にミミズ這い出し地獄絵の群がる蟻が野辺送りする
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店の中書いた願いの短冊が星空見たいとまちわびている 
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窓の外遊ぶ子いない昼下がり花もひるねや猛暑がうだる
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夏日さすあえぐ紫陽花かたわらに木陰の花は浴衣で涼む
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リハジムの腕をひろげて前にだし繰り返してる巣立ちの燕
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わが庭に万両咲くも友からの苗木五センチ絆が育つ
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どこからか万両食べたヒヨドリの運ぶいのちの花に雨ふる
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いちじくはあめあめぼうずや慈雨の降る青い葉の陰ひょっこり顔出す
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きのう見た雪洞ぼんぼり灯すたんぽぽを窓開け見れば雨風に消え
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