ジョージ
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92歳で初めてのスマホ短歌デビューしました。
短歌作って何十年、万葉集愛好者
不慣れではありますが宜しくお願いします。

頭髮はどんどん抜けて 足の爪伸びるに速し摩訶まか不思議なり
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湖北にて鮒のなれ鮨 試食せば観音の道仁王さめやらず(匂う)
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馴れ鮨は熊野の鮎と京の鯖 逃してならない近江の鮒を
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極月ごくげつの長蛇の列は黒人霊歌コンサート 異人らと並び開演を待つ
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アフリカの魂の叫び黒人霊歌ゴスペルに揺れる会場涙こぼるる
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肌の色少し違って生まれ出て代々つづく労苦と差別
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束縛を鎖を解いてと叫ぶこゑ 黒人霊歌の魂を聴く
5
わた畑同胞はらから打たれるむちの音 凍る心をゴスペル癒す
5
はろばろと海を乗り越え売られ来て血と汗流す綿花畑に
4
沼に棲む鯉もウナギも良けれども吾が好みしは清流の鮎  
6
コスモスの花は盛りにその上に真っ赤な柿の実一つ転がる
7
湯西川平家の武者の隠れ家は辿るに難儀の細き道つづく
4
東京には本当の空が無いと言う留まり知らぬ大気の汚染
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旅の宿しとねに座り書きつける今日の見聞きを三十一文字に
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猪は天城の冬に花ひらく囲炉裏の鍋にぼたんの香る
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おぼろなりずいぶん昔に耳にせし届きし母の静かなる唄ごえ
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千代紙で祈りながらに鶴を折る 十本の指に思ひを込めて
4
歌詠みて自然にふれて野の花を留まり愛でれば仕合せ覚ゆ
4
寒くとも日向に出せばサボテンは次々咲いて四日もつづく
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人はみな他の生を受けて生きてゐる 野菜も生きもの牛豚鶏も
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秋空にしばしば聴くは画眉鳥のキヨコ二十一キヨコ二十一と  
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電柱の天辺に止まる鳶一羽 首を左右に何かを狙う
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右腕のしびれを探るレントゲン加齢に依るとドクトルのたまわ
4
秋が来て薄すら色付く庭の柿 撫でたいけれど眺めて待とう
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敬老会一かけ二かけて三かけて 唄えば一時童に帰る
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残雪の峠を越えて大清水 河鹿かじかの合唱楽しみ降りる
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うぐいすの声を 聞きつつ尾瀬が原 至仏を背に探す座禅草
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亡き父のDNAは元気なり 今年も知らせる花粉の鼻炎
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えさまけど雀は来ない心配だ やっぱり溶けたか夏の猛暑に
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バス停に生徒らべったりベジタリアン馬手めてにスマホに弓手ゆんでにアイス
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