ジョージ
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92歳で初めてのスマホ短歌デビューしました。
短歌作って何十年、万葉集愛好者
不慣れではありますが宜しくお願いします。

いがぐりの頭は途中で虎になり父の手見詰めるバリカン組立て
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差し渡し一尺の上に身を折りて朝飯まえに桟俵さんだわら編む
7
老農の皺の深さよ今日の おも積みし俵に深々お辞儀
7
ロ‐プウ‐エ−乗りて下りぬ黒四ダムもみじ際だてる常緑の木々
5
泥つきの落花生ならぶ道の駅今夜のつまみに塩茹でにせん
9
人の世はゑがほを見ればなる笑顔ことば未だのやや子がわらふ
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難聴に両目もかすみ老妻は糸を片手に針と睨めっこ
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霜月に草木も戸惑ふ夏日あり庭の水木がちらほらと咲く
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この年は当たり年かや柿の実は頂きもので毎日楽しむ
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浜辺にて振り返り見れば風紋の鱗を乱せし吾の足跡
6
どっかりと胡座あぐらをかいて防風ぼうふう掘る夕餉の食卓浜辺の香る
5
望月にもち搗く兎は杵もちて もち 上げ下ろせば草餅のもち
5
マザーテレサ与へる物は愛だけと頭陀袋から愛を取り出す
3
噛みしめよ貧しきは自由 物有るは苦のはじまりと教えしマザー
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主の念い貧しき者に愛の手で世界を包むよマザーテレサ
4
限りなく与え続けし慈悲と愛シスターテレサ主に召され逝く
4
月の山目指して兜巾ときんの山伏は法螺貝ほらがいひびかせ雲の峰ゆく
4
鳥海の峰より流るる月光がこう川 川づらたぎらせ鮭の群れのぼる
4
数うれば卒寿も過ぎて川辺に立てば彼岸より葦笛の聞こゆ
7
あすか道柿の葉すしを 携えて黄金の稲田にみささぎさがさす
5
永遠に続くと信じこの愛にすべを捧ぐ君との世界(折句)
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青空にラインダンスの脚の如 はさ架け大根しばし艶めく
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縄文と弥生に 続く我が国の成りた立ち探る須恵器うるはし
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サンマ焼き大根おろしのこの味覚熱々の秋をしみじみ食す
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ようやくに出番迎えし個々の指鈍いながらもパソコン叩く
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萌えいずる山路が端の虎杖いたどりをサクサク食めばそこは古里
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歌詠めばあれこれ惑ふ言の葉を手帖にしるしかもすを待ちぬ
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三年振りタイを締めての写真撮るマイナンバ− 作らんが為
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猛暑には姿見せない雀たち避暑に行ったか今朝は唄ふ二羽
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このぬくさサツキが二輪帰り花 お帰りなさいと独りで眺める
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