Utakata
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ジョージ
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92歳で初めてのスマホ短歌デビューしました。
短歌作って何十年、万葉集愛好者
不慣れではありますが宜しくお願いします。
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持経寺の水子地蔵に真向かいて経を
誦
(
となえ
)
る媼と娘
6
頭みな坊主になりて畑中に並びし
葱
(
ねぎ
)
にそよ風わたる
13
枯れ葦の小松が池に逆立ちし旅に備える真鴨のつがい
8
病院の窓より見える大欅朝陽を受けて万のお喋り
10
みみずくが
蚯蚓
(
みみず
)
呑み込み みぎのみみ耳鳴りやまず耳成の山
4
鴉にも悩みがあるか翔んできて欅に止まり小首かしげる
8
胸傷み横臥にうつ伏せ仰向けと一睡もならず朝陽射し来る
11
検査終え
診察室
(
へや
)
に 入れば即オペと救急対応ストレッチャー
5
健気にも働き詰めの心臓は八十年経て悲鳴を上げる
8
血管の手当てが終り深呼吸ひさかた振りの空気のうまさ
5
こんなにも痛みながらも心臓はまだ働くもう休めありがとう
4
母当てし
襁褓
(
むつき
)
は知らず入院に若い看護師のむつきの世話に
3
病院は上げ膳据え膳厠まで美人の看護師付き添ひくれる
5
リハビリに五百メートルただ歩く心電図付け負荷を見んとて
5
ごろすけホ-厠に立てば五郎助ホ-背戸の藪からホ-梟が夜にホ-
4
加齢にて失せたるものを振り向かず残りの機能と華麗に生きむ
10
称名寺橋の上より吾をよぶ
碧眼
(
ヘキガン
)
の人 「カワセミ カワセミ」
6
さ丹塗りの太鼓橋わたる称名寺
翡翠
(
かわせみ
)
飛込み広がる波紋
3
日除にと棚を作りて植えられし
郁子
(
むべ
)
の実はいまむらさき
鈴生
(
すずな
)
り
3
秋くれば故郷想う菊の花 以っての外とう食用の菊
4
柿
椀
(
も
)
ぐと木に近寄れば鴉襲ふ 俺のもんだ渡さんぞと
6
ウクライナ ミサイル着弾冬の夜
壕
(
ごう
)
の暗がり
幼子
(
こ
)
をいだく母
7
山行きのバス待つ間の
一時
(
ひととき
)
を ごろりと歩道に仮寝と決める
3
持病にて気遣い暮らす老いの身にコロナが誘ふ黄泉路の闇へ
3
ひい孫は文月五日
呱呱
(
ここ
)
の声 日の出と共にふぐりも揺れる
5
忍び逢うケンジ蛍の恋明かり すげの水面にキラリと映る
3
古里に一人残れる
友の
(
おんな
)
居て色々届く庄内の味
8
砂糖なく戦中戦後の一時期に 料理の甘味に干し柿使ひ
8
のろくとも牛の如くに一步づつ前に運べば至る桃源
5
最上川河口の中洲に白鳥は群れなし降りくる黄昏時に
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