恵雪
66
77
投稿数
1170

ほぼほぼ日記。
ぼちぼち、ゆるゆる。

飛火野とびひのの枯芝そそぐ朝の陽に 鹿たち揃ひ目を細めたる /奈良
23
夫へのLINE 息子に誤爆して 呆けの始まり心配される
27
朝からの寒さ和らげ春時雨 傘持たぬ身を優しく濡らす
27
冬枯れの街いろどりし山茶花の花色褪せて春隣はるとなりかな
32
欠片かけらさえ残らずからっぽ野菜室 掃除のチャンスと前向き捉え 
28
きゅっと踏むあの感触を期待すも雪は虚しく風に散りゆく
23
患者さんが差し出す券の冷たさと赤いお鼻が寒さを語り
35
鍵盤の上ぎこちなく踊る指 練習サボった日々悔やみつつ /ピアノ
23
すがしきは 乾きとがれる冬の気に研ぎ澄まされし寒月の光
25
床暖でぬくめた部屋着と熱々の豚汁が待つ零下の帰宅
30
竹林をはすにしならせ吹く寒風かぜに負けてなるかと道産子の意地 /ウォーキング
32
外出は無理 と妹からの写真 の積雪 1mあり /たった一晩で…十勝
22
木の葉かと見紛うメジロついと飛び 神おわもりに春の立ちぬ
28
多病なる夫の病をひとつでも持ち去り給へ 鬼は外
32
一分いちぶにも満たぬ開花も愛おしき 春の声聞く梅見の散歩
38
「雪やねえ」馴染みの警備のおじさんと笑顔交わして温もるあした
35
平日休 おでん早よから仕込みして 夜は至福のしみしみ大根
31
ごうと吹く西風ときに雪乗せて この街らしい冬の本気
30
週末は夫を誘って歩こうか 紅梅咲きむ公園の道
29
太陽と巡る地球ほしとのお約束 今年の立春二月三日ね /節分は二日ね
21
寒風が幾日ぶりか戻り来て ほわり湯気立つ甘酒日和
27
すくと立つすがし姿の白鷺に 我が身かえりみ背筋を伸ばす
27
刻々と終わり近づく冬惜しむ いつものウォークで汗拭いつつ
28
補助具着け歩くワンコに歩を合わす若者の眼に温もり宿る
26
ふくふくのスナップえんどう筋取らば青き匂ひに母の浮かびぬ  /お手伝いの記憶
27
大寒の陽は燦々と白梅の固き蕾に枝の雀に /三月の陽気
30
やわらかなタッチで描かれたワンシーンに 乙丸さんの優しさ溢れ /矢部太郎『光る君絵』
14
老眼鏡めがねかけソファで足組み本読めば「ハイソな感じ」と死語宣う夫
24
風受けて冷えた両頬照らす陽ははやも少しの春めきを持ち
33
早起きの褒美ならむや未だ暗き部屋に差し込む月明明あかあか
28