恵雪
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ほぼほぼ日記。
ぼちぼち、ゆるゆる。

夕暮れを合図に飛び来る磯鵯ひよどりの囀り聴けば一日ひとひが終わり
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花の名をつまに教えつ散歩する道は長閑のどかに春 色とりどり
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桜木を仰ぎ見るごと土筆坊つくしんぼ なれも立派な春の使者なり
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取り立てて何も無かった一日をそっと彩る夕方の虹
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やしろの大き桜を独り占め ちょいと田舎の贅沢な春
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新年度リスタート切る夫の背を ともに見送る花曇りの風
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咲き誇る桜並木を通り抜け励まし貰ふ通院の朝 /夫
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スギ終わりヒノキの飛散始まりぬ 自由の身まで さあもう少し
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さわさわと寒の戻りの雪柳 名に負ふ白さ気高く揺らし
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幾日か初夏の陽気の続きたれば 風が身に沁む花冷えの朝
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買い物中 メモに書くのを忘れてる食材もの思い出し グッジョブわたし
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暖かな雨を孕んで吹く風が桜つぼみを優しく急かす /京都も開花宣言
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霞む空に沈む夕日の物悲し 線香花火の最期にも似て /黄砂
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白木蓮見上げ「アヒル?」と聞きしこと 息子は忘れてもわれは忘れぬ /春の思い出
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お出掛けは夏日手前の昼下がり 鳥の囀り日傘越しに聴く
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窓開けぬ部屋はひやりと静まりぬ 外の陽気を他人事ひとごととして
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混み混みのファミレス 配膳ロボットがずっと泣いてて何だか切ない
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春の日に母気に入りのソナタ弾く 下手になったと笑ってるかな /私なりのお彼岸供養
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ここへ来て暴れ轟く冬風に春の女神も手を焼いてをり
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花粉になど負けたくはなし 梅こぼる弥生うららの散歩道ゆく
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なにくれとせわし合間にソファ掛け 二人揃いてうたた寝の午後 /お互い歳やね
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ほろほろと綻び始む桜花 しばし待たれよ嵐が通る
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午前診終えて帰らん 鶯の初音はつね渡れるもりを抜けて
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焼き芋とわらび餅の売り声が 冬と春との狭間で躍る
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桜木の枝に結われたノート片 眠る言葉に思い巡らす
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お日様の如きガーベラあがなえば思い出すなり励ましの歌 /『花は咲く』
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雨ならば諦めもつく 晴れ空に窓開け外干し出来ぬ辛さよ /花粉
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暮れなずむ空 輝ける明星に 憂ひ忘るる ほんのひととき
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田んぼ脇 『地物はっさく二個百円』 すずめ長閑のどかに店番し居り
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しばしの 玉雪ぱらと音立てて 冬がさよなら言うたのかもと
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