恵雪
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ほぼほぼ日記。
ぼちぼち、ゆるゆる。

新たなる試練(やまい)に心ざわめいて 春風(かぜ)はこんなに暖かいのに /夫
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主人(あるじ)無き空き家の庭に春告げむと咲くムスカリの青さ切なく
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帰り来し空ににっこり月細く 写真の母の笑みと重ねて
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出発の朝は一面銀世界 懐かしさ込めぎゅっと踏み締む
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母眠る永代供養の納骨堂 よく来たねえと写真笑みをり /春彼岸
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妹と飲みつ語りつ更ける夜 長旅の疲れ ゆると解けて /片道十時間
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十勝へと向かう車窓に雪舞いて 春待ち詫びし昔日思う
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心持ちほころび初(そ)めし桜花 咲けよ咲けよと優し雨降る /催花雨(さいかう)
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妹から「居酒屋予約完了!」と 早も心は十勝へ飛びぬ /明後日から
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おくるみはパステルカラーのコットンで 思いを込めて編むは楽しき
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ゴミ出しもスニーカーの紐締めて まあまあハードな階段生活
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さくさくの桜ゴーフル春の香の 選びし夫の気持ち嬉しく /ホワイトデー
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北風の冷たさ今日は有り難し 我が家(九階)までの階段昇りつ /エレベーター取替工事十日間
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陽だまりに白さ清しき雪柳 澱む憂いも浄められそな
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花粉(はる)の日々 籠り居らずに歩けよと 空の青さが奮い立たせる
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遥かなる海はいつでも穏やかであれかしと願う 鎮魂の日に /3.11
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今年からついに発症せし吾子へ あれこれ伝授すベテランの知恵 /花粉症
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春菊を湯掻く香りにふと浮かぶ 母と立ちたる実家(いえ)のお勝手
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ゆくりなく短歌(うた)舞い降りる日もあれば露も心に響かぬ日もあり
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たわわ咲くミモザの花も寒かろう 弥生の風の冷たきに揺れ
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漸(ようよ)うに春陽の注ぐ窓辺にて鉢の緑も嬉々と艶めき
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春寒の冷たき雨のそぼ降りて 独り逝かれし翁を送る /ご近所さん
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雨籠り じっくり煮詰めし金柑の丸(まろ)さ小さきお日様のごと
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未だ残る不安が滲む雨の夜は甘酸い梅酒に全て溶かして
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軽トラが集い田畑も春支度 雲雀(ひばり)囀る長閑(のどか)な日和に
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なかなかに眠れぬ夜を過ごしてか 家のソファで安堵の寝息 /夫退院
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仕事終え電車乗り継ぎ夫の元 明るい笑顔に疲れも飛びぬ /明日退院
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雪柳 早も数輪咲き初(そ)めて 陽射し無き日の慰めとする
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徒歩・電車 往復三時間かけて今日も届ける着替えと笑顔 /面会は15分間だけ
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手術中 静かな家族控室で飴ちゃん分け合う祈りの時間
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