恵雪
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ほぼほぼ日記。
ぼちぼち、ゆるゆる。

秋服のカタログつらつら眺めてもイメージ湧かぬエアコンの部屋
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来る秋を楽しむ準備少しずつ 残暑を耐える よすが としをり
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コーヒーをぶち撒けしょんぼりする顔と詫びのアイスに丸め込まれる
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奥様はきっと微笑み聴かれてた 愛する家族の素敵な歌を /羊の皮を被った山羊さまへ
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カーラジオ『空も飛べるはず』澄んだ声 塞ぐ心にじんわり沁みて /スピッツ
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下草の茂みに立てる露草の青 凛として秋ひとしずく
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週末のカレーはトマト セロリ チキン 「お疲れ様!」も一緒に煮込んで
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例年いつもより熱き期待の風受けて瑞穂の国に黄金田揺れる
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初体験 スマホでネットバンキング ポチッと送金できちゃう怖さ
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虫たちは夏の終わりを如何に知る 去らぬ暑さにこぞり歌いて /猛暑日+熱帯夜
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予報見て続く暑さにうなだれる我を慰む九月の花火
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「学会があるから泊めて」よく食べて笑って学生時分みたいに /次男
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葉をりてほのと立つにはっとする 木末こぬれまで充つ檸檬の息吹
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三日月と宵の明星ランデヴー 暮れ空に輝る束の間のご褒美
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足早に沈みゆく陽がむ空のあかき余韻も短くなりぬ
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うつらうつら風邪薬くすりに眠る夢うつつ 居るはずのない子らの声聞く
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床臥して 野分名残りの雨音に耳を澄ませる しわぶきの間に
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めずらしく喉風邪引いた吾の声に「オッサンやん」とはなんたる言い草 /大丈夫?くらい言え
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記録的猛暑とのろのろ台風に翻弄されて八月終わる
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丁寧な主治医の説明ありがたし モヤモヤ消えてお腹空いたぁ
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検査して診察までの二時間半 読みかけの本きっちり読了 /夫の通院
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懸命に 雨の止み間の法師蝉 野分近しと知るや知らずや
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待合室まちあいの仕草愛らし幼な子に吾子重ねては戻れぬものかと
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迷走す野分からの予告かぜ 青空のもと樹々きぎを揺らして
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野分去れば夜風涼しくなるはずと望み抱きつ備えの買い出し
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おちこちで天を仰ぐ蝉たちに祈りのような木漏れ日そそぐ
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来年も酷暑の通勤耐え得るや 六十路の身なる互いを案じ
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上下火で焼かれる魚の気分なり 残暑厳しきアスファルトの上 /36
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心待ち焦がるる気持ち潤せり 秋へと続くプロローグの雨
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「実家では無理や」とゆるり子は過ごし 連れ来し仕事持ち帰りゆく
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