恵雪
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ほぼほぼ日記。
ぼちぼち、ゆるゆる。

夏籠りでなまった身体からだ解き放ち 歩く 歩く 私の季節だ
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雑草刈り ひっつき虫だらけの夫を 笑顔で労い 鼻からため息
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さりげなくピンク着こなすお爺さん 来院のたび 我が身省みる
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蛇口から出る水ひやり心地良く 合いの服など出すも楽し
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薄衣うすぎぬのような秋雲 たおやかな空 待ち焦がれた季節に浸る
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温かいコーヒーにしよう 豆を挽く君と 芳香に包まれる午後
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盛大な雷鳴と雨で幕開けた 十月の風に息吹き返す
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早生みかん 皮をむいて深呼吸 青く酸っぱい癒やしのアロマ
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雨予報 雲覆う空 西の方 ほんのり朱に染め 長月が去る
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仕事終え はあ疲れたと独り言 月は黙って帰路に付き添う
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夕飯を作って出勤する午後は 置き手紙書く スマホの時代に
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釣り好きの息子の入れ知恵で オニヤンマ 蜂避けグッズを追加招集
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秋晴れと 蜂の怖さを天秤に しばし悩みて シーツ洗い干す
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磯鵯イソヒヨドリ こんな夜更けに囀って 雲間の月を愛でるかのように
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びゅうびゅうと 微熱を帯びた風抜けて 涼待つ心と洗濯物ほしもの揺らす
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ひと夏でセンチ伸びた木が 年々縮みゆく身には眩しく
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エアコンを使うや否や迷ひしが 風の水琴ふうりんを選び過ごせり
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有り合わせ 茶色ばかりの食卓に 救いの彩り しば漬けの赤
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ママ治療中 三歳男児を抱っこして しょくぱんまんのことなど語らう
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出勤の朝 小学校にバス二台 子らのワクワク乗せるを待ち居り
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留守中に頑張ったのね しわくちゃの洗濯物と 胡瓜の切れ端
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いち早く色付き始む 公園のもみじ ぱしゃりとスマホに収め
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油断して赤く焼けたる足首を 朝の涼風すずかぜ 優しく冷やし
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ゴール裏 叫ぶ 歌う ジャンプする 非日常で命の洗濯
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アウェイ試合 晴れの国にて 炎天下 化粧も日焼け止めも流れ落ち
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涼やかな風感じつつ 川沿いを行けば 薄暮の烏城うじょう凛々しく
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助手席の窓 緑濃き山々と 息子との会話を愛しむ
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いそいそと観戦旅の支度する 気分は遠足前夜の子ども
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つま残し 出かける前日まえの夕餉には 罪滅ぼしのお菜を並べ
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午前診 九十代と歳児 共に待つ場の空気は柔らか
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