恵雪
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ほぼほぼ日記。
ぼちぼち、ゆるゆる。

ピュンピュンと音がしそうな勢いで芽吹く若葉を子の如く
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山焼きの炎遠くに眺めつつ穏やかな春の訪れ願う
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急ぎ足に驚く雀飛び立つを優しく隠す山茶花の垣
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待ち侘びた新刊届きしメール有り 仕事帰りの足取り軽く
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各地域のニュースで知りぬ 全国から支援さまざま温かきこと
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日課なる夫の薬のセッティング 済ませて気付く吾の飲み忘れ
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風止みて冷ゆる夜空に虹色の雲纏う月柔らかに
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猛き風に乗りて真横に降る雪が生駒の山ぎわ真白に隠し
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気の重い拭き掃除は大好きな歌控えめに熱唱しながら
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冷える手を隠し温める長い袖 息子のお下がりのダウン今年も
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冬の坂 自転車立ち漕ぎ登り来る 中学生らの頬 皆赤く
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故郷ふるさとの懐かし言葉短歌うたに見て雪の暮らしを思い出したり
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寒空に歩行器停めて体操す おばあちゃんに感服しきり
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午後五時の『夕焼け小焼け』合わすごと カラスが一羽 茜空飛ぶ
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花粉症 薬今年も処方受く ヒノキ去るまで 先は長い…
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夕陽差す落ち葉の隙間きらきらと白詰草に雨の名残れる
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善哉の小餅を網で焼きながら並んで待つ間に仲直り
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悪意無きあっけらかんに なんでや?とモヤモヤしちゃう心の狭さ
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好きだった小樽焼の濃い緑 窯閉じたらしと報告し居り
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他愛ない会話も出来ぬ寂しさよ 母へ語るも一方通行
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一粒の種が発芽し早二年 レモンの新葉出づるは嬉し
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長男むすこさん結婚まだなん?心配やね 会うたび言われりゃまあまあウザい
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義父ちちと母そういや好みが似ていたと初物伊予柑並べ供えて
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一番に診察終えし患者ひとより受く硬貨冷たき雨の午前診
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追悼の灯りは揺れる これまでの全ての被災地 想いを「ともに」
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あの頃はSN Sなど無い時代 語り継ぎたし阪神淡路
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さくさくと音良し大根 烏賊いかと炊き 冷えたつま待つ昆布こぶ出汁の湯気
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雲間から差す陽光に輝きつ遅き初雪ひらひらと舞う
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冬好きの身にも堪える寒の風 母が遺した婆シャツを着る
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また来ると車乗り込む長男見送おくる 見守って欲し 細い細い月
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