Utakata
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虎杖麿
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けだるさを かこちてなまけ すぐすまに はなのさかりぞ すぎてはかなき
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岩陰に 深山椿の 咲くごとく 稀なる歌に 逢いし喜び
16
身代金 要求のなき 失踪を 逸早く わが疑いにけり /南丹市小学生失踪事件
10
青葉吹く 風筋見ゆる 渡殿に 風邪の名残を 咳(しわぶ)きにけり /山科毘沙門堂
14
哀悼の 言葉は虚し 携えて 見る日とてなき 三井寺の花 /友を悼む
13
幾人(いくたり)か 歌の上手の 名を覚え 待ち侘びながら 投稿を読む
16
善悪の 彼岸に生きる 顔をして 築地の上に 横座る猫 /ニャーチェ『善悪の彼岸』
17
さまざまの ひげの形の 絵のありし 街角近き ファド博物館 /リスボン
14
桜餅 花見団子を 分け合いて 衒(てら)うことなき 長き交わり /原谷苑花見
14
品性を 損なう歌を 読まぬ君 一粒胤の 御子の居るらし
14
仕留めたる 鼠をくわえ 見せにくる 健気な猫と 共にありし日
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荒草(あらくさ)を 少し引き抜き 花清き 馬酔木を供ふ 父母の奥津城
16
片足を あげて孔雀の 凜と立つ 一鳳(いっぽう )の図は 薔薇をあしらう /森一鳳筆孔雀図
11
いつ知らず 三百超えて 人様の お口汚しの 駄歌の菓子箱 /Utakata短歌投稿三百首
17
「コメ黒」の コーヒーの香を 嗅がせけり お目々ぱっちり 木彫りミミズク /コメダ珈琲北大路店「コメ黒」
12
手水舎に 穢れ清める 湧き水の 指慈しみ 水ぬるみけり
18
築泥(つきひじ) の 崩れを抜けて 吹く風の 地を擦るときに 君は声挙ぐ /奈良懐古
13
春なれば 『田村』謡うと 取り上げし 和綴の本の 紐切れて居り /観世流大成版謡本
12
日だまりに 如来の如く 目を閉じて 猫の居眠る 斑鳩の里
22
開け閉めの わずかのすきに 舞い込みし 蜂にボヘミアの 歌を聞かしむ /『♪ぶんぶんぶん』
13
点滴の 肘窩(ちゅうか) をさぐる 看護師の 手の温もりに 目を閉じにけり
16
IgG(アイジージー) 補うために 人様の 血より作りし 点滴を受く /献血免疫グロブリン
12
夫婦喧嘩 激しさ増して 炬燵猫 瓶飛ぶ前に 縁側へ去る
20
一滴と 二滴 交互に 点滴の 落つるを見つつ 寝入りたるらし /一滴・二滴・一滴・二滴~
16
連綿の 美しき御手(おて) 目に浮かび ひた待つ恋の歌 読み返す
10
ライオンに 食わるる我が子 見届けて 涙流さぬ ヌーの悲しみ /サバンナ
18
高々とメトロノームの如く手を振りつつ君は路地に消えゆく /想い出は飢餓の如くに
15
連れ立ちて 幾年春を 惜しみけむ 今年独りの 花の下道 /挽歌
19
原谷の 花見に集う ともがらに 弥生召されし 君はあらずも /挽歌
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風生の 句のそのままに まさをなる 空よりさくら しだれつるかも /富安風生
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