虎杖麿
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田中屋の きんつば添へて 出処の 曖昧模糊な 刀自の口ぶり 
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心には 誰(た)が不始末か 知りながら うやむやのまま 日々過ぎてゆく
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ペナルティ キックのミスの ため息は サンパウロまで 海を越へけむ /ワールドカップブラジル対ノルウェー戦
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駅前を 丸く切り取る ドーナツの 穴は異界の 入口めいて
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長雨の 晴れ間にもぎし 末成りの 胡瓜の疣も 濡れて居にけり
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米人の 二割ばかりが 馬鹿騒ぐ 建国二百五十周年 /2026年7月4日米国建国記念日
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交点を 過ぐれば遠く 離れ行く 二つの線の ごとき仲らひ /にふやか氏に
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戦えば サムライブルー 負けるやも カーボベルデを 地図で見て居る
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梅雨晴れの 強き西日は 真向かいの 女の膝の 傷を照らしぬ
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家猫に 四季は存せず 野良猫に 暑い寒いの 夏冬がある /ねこ母CAT氏に
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おみ足の 静脈 心の臓に継ぎ 全(また)けき命 見れば哭かゆも
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脇ぐりに 覗きて見ゆる ブラジャーの 白さ眩き 夏は来にけり
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露天湯にポツリポツリと雨落とす薄墨色のアダージョの雲
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湿り気を帯ぶる冷気に身震いし背中を掻かむ孫の手を取る
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柔らかき物言ひの中に毒のある京の女と水無月を食ぶ
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胡瓜てふ「胡」の字に遠き絹の道思ひて囓る尻は曲がれど
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一列に七本並ぶ山法師の総苞樹下に一つだになく /ホテルモントレ京都
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プレゼンがいつもへたとの奥様の酷評語り講座始まる /歴彩館京都学美川圭先生
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またといふ 病の知らせ 気になれど 癒えて命の 歌も詠めかし /星空馨氏へ
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シマウマの 縞も ツキノワの 斑紋も 同じものなき 天の配剤 /月輪熊の個体識別
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「まけ」といふ 女房詞も 教はりて 磯田道史の 講座終りぬ /歴彩館京都学講座
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散瞳の 名残尾を引く 目に痛し 梅雨の晴れ間の 道の白線
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衰えて 寝たまま語る お口より 薬の匂う 息漏れにけり
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ガラス戸に オリオン星座の 三つ星の 亀虫が居る 野分過ぎし夜
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人並みに 賞味期限は 気にすれど 時には食いぬ 期限過ぎても
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「わらび~餅かきご~おり」とて呼ぶ声の遠く聞こえて夏去りにけり
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山川の手造りの橋流しさり目前(まさか)に荒(すさ)ぶ雨台風は
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先に行く台風ついに追い抜かれ「Ora Orade egumo 」と重き足取り /ダブル台風七号八号
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白秋の南蛮趣味に酔いしれし「キュラソー」という国はかつてなかりき /ワールドカップ初出場「キュラソー」
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天井灯の カバーに潜む 遁術の 亀虫の奴 知恵をつけたな
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