屁の河童
59
58
投稿数
1094

ただの河童です。異端短歌、略して「異短」です。「お前まだいたんか」と言われたいです。
短歌は楽しき玩具。
本拠https://rara.jp/zappai/
Xノートhttps://note.com/neutilo

大阪でヒョウ柄オバハン探すのは京都で公家を探すようなもん
8
夕風に靡く嵯峨野の女郎花あだなりとこそ名に立てりけれ
7
月影の照り惑はせる白菊は香をしるべにぞ折るべかりける
6
山里の夜半の寝覚めのわびしきはまがきに近き小牡鹿の声
10
さよ更けて月澄み昇る高嶺たかねより嵐吹き下ろす小牡鹿さをしかの声
8
あなたには生きてられては困るのよわたしの加工知ったからには
7
「パパとママどっち選ぶ?」と子に問えば「半分づつ!」と手にはノコギリ
17
この会社ブラックですかと面接で聞くバカがいた今日もサビ残
10
月冴ゆる都の空に響くなり家々なべて衣打つ声
7
寝てるとき心臓に杭打ってみろそれで死んだらやつはドラキュラ
10
母さんに感謝してたよ床下で父さんの骨見つかるまでは
9
にほの海や釣り舟送る浦風に尾花の浪を渡る帆の影
10
地図見てた女房がすごく嬉しげに「姨捨山ってほんとにあるのね」
15
雲消えて月の清見ヶ関風に岩超す浪の暁の声
6
都にて見れど心は慰まずいかに照るらむ更科の月
12
深草の里の尾花は招けども訪はれぬ野辺に鶉鳴くなり
10
あなたはね知りすぎたのよごめんなさい出てあげるわよお葬式には
10
今だにも問ふ人もがな津の国の生田の森に秋更けにけり
12
覗き込む婆さんの顔付いてくる疾走中の夜の高速
10
今頃はわたしはきっとセレブ妻あの日こいつに出会わなければ
11
パパとママどこ行っちゃうの置いてっちゃイヤ!と裸の父の背に乗る
5
この次はヘマしないぞと誓いつつ見上げて暮らす刑務所の塀
8
この値では住めない物件。首吊った前住人に日々感謝です
6
4階でエレベーターを降りたばば5階で待ってて俺を見てニタリ
9
ふと窓を見れば外から覗き込む逆さの顔と目が合う6
9
ゆっくりと最後の一本吸い終えて樹海をさらに奥へ踏み入る
10
原住民ギャラの交渉終えてから石器時代の衣装をまと
11
「パパはあのお空の星になったのよ」「「そんなの嘘だ!ママがホシだよ!!
9
二つ目になれないからと落語家の道諦める一つ目小僧
9
あのばばに雀が宝やるもんか小さいほうも中はお化けさ
11