Utakata
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屁の河童
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ただの河童です。異端短歌、略して「異短」です。「お前まだいたんか」と言われたいです。
短歌は楽しき玩具。
https://bbs.kodama.com/bbs/rakurakutei/
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吉野山嶺の桜の散るときは谷の朽ち木に花咲きにけり
7
散らぬ間に繰り返し見む桜花
来
(
こ
)
む春を待つ身にしあらねば
8
桜咲く山路の風を恨むまじ散らずはやがて出でず朽ちまし (「やがて」は「そのまま」の意味
7
筏師は霞の
澪
(
みを
)
や下すらむ高嶺の花の散るを受けつつ
8
皇
(
すめろぎ
)
の御代栄えむと咲き出づる花の都の靖国の宮
4
今年また桜は咲けど共に見し人のまだ世にあるは
幾人
(
いくたり
)
10
桜咲く峰に分かるる横雲の光いや増す曙の空
8
雪洞
(
ぼんぼり
)
の列一斉に灯を入れて開花間近き公園の冷え
9
世も末じゃ釣られるはずのワカサギが世をうろついて人を釣るとは
7
ワカサギのタネは尽きまじ平成の二条派の次令和京極派
4
東風
(
こちかぜ
)
に
鬣
(
たてがみ
)
揺れて三島江の葦の若葉をあさる春駒
7
まだき咲く花もありやと待ちかねて訪ねぞ来つる峰の白雲
7
花の上に涙を露と残し置きて霞の奥に消ゆる
雁
(
かりがね
)
7
散りかかる梅を浮かべて盃を重ぬる今日は暮れずもあらなむ
8
訪ふ宿としるしの杉も分かぬかな霞の奥の三輪の山本
5
梅の花折らばや折らむなかなかに四方に匂へる春の夜の闇
8
春の野に雲居に上がる夕ひばり霞を分けて声ぞ落ち来る
8
殺人のニュースのたびに「ヘタクソ」と腹で呟く俺異常かな?
4
任せとけ俺はプロだぞ誰一人生きちゃいないさ俺に撃たれて
7
幾春か初瀬の里に過ぎぬらむ古木の梅はまだ匂ひけり
7
忘られし
門
(
かど
)
にも梅は咲きにけり花を
主
(
あるじ
)
と訪ふ人もがな
8
春の日に沖つ潮合ひを見渡せば霞の裾を洗ふ白波
5
終日
(
ひもすがら
)
垂る釣り糸と見ゆるかな
長閑
(
のどけ
)
き春の岸の
小柳
(
をやなぎ
)
9
鴬に宿を任せて立ち出でむ盛の梅を人は
訪
(
と
)
はねば
7
幸せは孫をお菓子と小遣いで仕込んで嫁に歯向かわすとき
9
その
上
(
かみ
)
はいかに照りけむ梅が香に霞む浪速の春の月影
4
背に負ひて山路を下る里人の柴木に挿せる梅の一枝
11
霞むにも名残ぞ惜しきたち出づる都の空の有明の月
5
東風
(
こち
)
吹けば御牧の駒ぞ
嘶
(
いば
)
ゆなる
美豆
(
みづ
)
の入江の水温むころ
4
裁ち縫はぬ天津羽衣干せりやと雲居に見えて霞む香具山
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