屁の河童
60
57
投稿数
1056

ただの河童です。異端短歌、略して「異短」です。「お前まだいたんか」と言われたいです。
短歌は楽しき玩具。

都思ひあかしの浦の浮き枕波の音にも濡るる袖かな
2
今日もまたまつらの浜に唐船のよるは涙に浮き寝こそすれ
2
恋ひわたる心はうはの空ながらふみも通はぬかささぎの橋
4
残る花有りやと入りて彷徨さまよへば暮るる山路に鳥の一声
4
どうしても忘れられない人だから今日も送るの迷惑メール
3
散り果てし花の名残の白雲を吹きな払ひそ峰の松風
4
美少女と小鳥は餌をやらなけりゃすぐ死ぬんだと飼ってわかった
4
失恋の涙は頬を伝うのに心に深く沁みるのはなぜ
4
桜咲く下で死んでた西行を埋めたのが梶井基次郎です
3
咲ける間ぞ人も訪ひける山里の風の散らすは桜のみかは
4
山吹の咲けるまがきのぬしや誰いさや白波玉川の岸
4
宿とせし桜も今は散り果ててもの憂げに鳴く深山鴬
8
かはづ鳴く井手の玉川来て見れば散らでうつろふ岸の山吹
5
この里に幾世の春を送りぬと問へど答へぬ井手の山吹
3
七重八重花咲く井手の山吹を都の人もとへとこそ思へ
2
宿とせる青葉隠れの遅桜鳴きて知らせよ深山鴬
3
花散れば青葉の枝に紛れ入りて今は友ある高砂の松
2
雪とのみふりし都に春暮れてまたうらさぶる志賀の花園
2
東路へ春の過ぎゆく足-跡あとなれや青葉に辿る志賀の山越
2
散り果つる花のゆくへは知らねどもはるかに送れ峰の松風
3
散る花はまた来む春を契れども見つるわれこそ明日も知られね
5
雁がねは常世の国へ帰るなり花のゆくへを知る人ぞなき
2
散ればまた見むため惜しき命かな花ゆゑ入りし山ならねども
3
ちりかかる花の鏡の芥川曇らぬ影もうつろひにけり
5
色も香もこの世にたぐふものかはと風の情けや花散らすらむ
2
もろともにわれを誘ひて散れや花憂き世に何を思ひ残さむ
2
花散ればさらに思ひは増鏡面影遠し春逝きし人
7
改心しマトモな短歌作ること誓約します。四月一日
5
吹き返す花の盛の明日香風采女の袖や香らせにけむ
3
幾世経ぬ奈良の都の八重桜落ちこそ積もれ礎の上に
3