鈴猫
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君の星から届いてた「会いたい」を「寂しくない」と解読してた
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君の両手に余るほどキャラメルをあげるから、ねぇ、笑ってみせて
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お風呂場で割れた爪から溢れ出す ため息と愚痴、えっと、それから
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二年前から君の名を探してる 春の夜明けによく似た音の
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あのシャツもクローゼットの彼方から問うてきました、「春はどこから?」
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指先で踊るピンクとゴールドは君に嫌われるための鎧
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あの人が元気にドアを開けた時間とき、それが朝です。おはよう、おはよう。
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夜というやつは優しい君のこと抱きしめてくれたりはしますか
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3月の夕日の色は放課後に飲んでたいちごミルクの色だ
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雨音を聞きたくなくて流してるラジオが歌う「明日も雨です」
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愛の字が上手く書けぬと言っていたあの子は愛を知っただろうか
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どろどろのココアみたいな感情に溺れさせるの上手いね、あなた
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ていねいなくらし なんかは程遠くポッケで握りしめる500
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2と0と2と1たちが踊ってる 僕はどこかに置き去りだった
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「大人ってもっと大人だと思ってた」 無邪気に笑う私の写真
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私のこと何も知らない君の声が私の名前を読んでた
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「この本を読み終えたのだ」と君は言う 私はまた曖昧に笑う
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土曜日の9時に止まった電車にも、呪いはするが、もう、散っている
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空腹を埋めてくれない珈琲で流し込むのだ、明日の残業
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色のない世界にだって此処よりは感情というものが在るだろう
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ぼやけてく世界を見たくない僕は眼鏡を捨ててぱりんと踏んだ
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冷えきったつま先みたい、君の唇から零れ落ちてく言葉
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目の前の冷めていくコーヒーよりも書かねばならぬ別れの手紙
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君のこと、星になれとは言わないよ。だけど明日も雨だといいね。
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投げ捨てたスマートフォンが光ってる 君の震えを知らないままに
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「好き」や「愛」の前に君が口にする珈琲の熱さが気がかりで
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バスの窓 曇りを拭う指先に走るささくれ見ないフリして
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幸せの棒をあげるよ、僕はただ 殻を色付けしたかったんだ
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引き出しをがたりと開けて継ぎ接ぎの歌作ってはそっと仕舞った
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「寒いね」を共有できた それだけで 寒くなくなる魔法にかかる
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