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感覚・空想・生活

ただ今日はなにでもない日あの夏もなにでもない日ひかり降る朝
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Zoomには今日も社会に活けじめにされた学生が陳列される
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Objective-Cも理解わかっていないのにgo toてふ名に感じる邪悪
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寝床そは無線給電ひぐらしに回復しては死へにじり寄る
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蝉時雨聞こえなくとも衾越し夏の大気が押し寄せる朝
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膝小僧ふたつ浮かべて金曜日、化石海水の風呂はあたたか
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「昨日より綺麗だったよ」過去形の形容詞付き暮れがたの空
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彗星のひとひらを射す赤道儀は自動化された乙女のようで
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この毒をヒラギノ角は持て余すラグランパンチでぶん殴りたい
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降る月にふたりぼっちで手をかざす終末時計は真夜中を過ぎ
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𝄆𝄻𝆑𝆑𝆑𝆑𝄇猛烈な休符は好きなだけ無限𝄐終わりのcorona・終止符はnull
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緘黙の理由ばかりが巧くなる無韻詩ブランクヴァースのごとき生活
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とりあえず実績解除の意味だけでやるにはまだ重すぎる結婚
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あまさかるひな暮れ六つの水鏡ひとり農夫は雲にたゆたう
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こもる街かど知らぬ遠山の新芽に雨はやはらかに降り
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歯の痛いナイチンゲールのごとくけ、悪意・嘲笑・快楽の聲
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百日のメメントモリは今醒めてcapitalismのお出ましとなる
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なんらかのバッドエンドのような日もむなしく海はかがやいている
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いま君は波の下からぼくを射て天のひかりは全てたましひ
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蕃殖はんしょくするかんむりしとど世を濡らし都市の空気を(不)自由にする
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蜜月のつごもりがたはささめ雪かたみに苦い夢を見ている
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身心をふかく湯殿に焼きいれて麻留田マルテンサイトの剛直を得る
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鬧熱どうねつをひとつまたいだ暗がりに三毛と二人で煙草きゃめるをふかす
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曉にうたよみ果つるあだし野は無明長夜の隧道とんねるのさき
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咳ひとつでひとを殺せるこの春に中南海Zhōngnánhǎiのけぶりは重い
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納まらず納められずも納めよとなお納まらず寒風は吹く
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17.5 秒のもだに怯え果て背を向けた陽はあまりにも黒
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病める夜に冷えピタ二枚熟れ過ぎた香りのせる無花果のごと
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感情に轢かれた猿の臓物が五線譜上にまろびでており
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飲み会の二時間後にはやってくる、ほらやってくるそうクソデカい無が、
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