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感覚・空想・生活

理を矯(た)めてまでしあわせになる君は愛さぬ女(ひと)とこんや心中
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狂人が自在に動き凡物は顰みに倣うインターネット
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柊野(ひらぎの)におく露吸ひてしのぶ摺り嗚呼笑ってくれHelvetica嬢
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双角に無明を提げた羚羊(れいよう)が弱草藤(ヘアリーベッチ)の廣野をすすむ
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蔑んで串刺しあってあたしたち交雑不和合性の番(つがい)ね
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妙(たへ)もなく唯(ただ)ことばのみたひらかに苦患(なやみ)のうへをたひらかにとべ
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退嬰をなじる體(からだ)が蒼き日にくだれる月は朱紅(あかあか)と緋(あか)
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教科書の三割ほどもやらぬ師がまいとし李徴(トラ)を世間にはなつ
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はじまりは東のかなた濁り河(ご)は融けたいのちを終日(ひねもす)ながす
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知らぬ間に殴られていたらしく、猫に、貌(かお)なく浮かぶ空虚のなかで
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愛にできることはもうないんですよ、ご存知ですか、いかがでしたか
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眠剤を忘れた夜におとずれる死ぬほどこわいほんとうの須臾(しゅゆ)
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聲のない祈りをさけぶ人間は厠にくねる一本の管
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ただ今日はなにでもない日あの夏もなにでもない日ひかり降る朝
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Zoomには今日も社会に活け〆(じめ)にされた学生が陳列される
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Objective-Cも理解(わか)っていないのにgo toてふ名に感じる邪悪
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寝床そは無線給電ひぐらしに回復しては死へにじり寄る
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蝉時雨聞こえなくとも衾越し夏の大気が押し寄せる朝
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膝小僧ふたつ浮かべて金曜日、化石海水の風呂はあたたか
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「昨日より綺麗だったよ」過去形の形容詞付き暮れがたの空
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彗星のひとひらを射す赤道儀は自動化された乙女のようで
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この毒をヒラギノ角は持て余すラグランパンチでぶん殴りたい
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降る月にふたりぼっちで手を翳(かざ)す終末時計は真夜中を過ぎ
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𝄆𝄻𝆑𝆑𝆑𝆑𝄇(猛烈な休符は好きなだけ無限)𝄐(終わりの冠(corona))・終止符はnull
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緘黙の理由ばかりが巧くなる無韻詩(ブランクヴァース)のごとき生活
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とりあえず実績解除の意味だけでやるにはまだ重すぎる結婚
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あまさかる鄙(ひな)暮れ六つの水鏡ひとり農夫は雲にたゆたう
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人隠(こも)る街かど知らぬ遠山の新芽に雨はやはらかに降り
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歯の痛いナイチンゲールのごとく噑(な)け、悪意・嘲笑・快楽の聲
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百日のメメントモリは今醒めてcapitalismのお出ましとなる
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