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感覚・空想・生活

戯れうたも百繰り経てはかたち得て調べの隙に悪魔潜むる
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この世とて所詮デプロイ七人日にんじつ アップデートの願う甲斐無し
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弓手とも馬手ともつかぬ鈍腕なまうで不動明王アチャラナータに帰依をためらう
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夏夏夏、秋、夏、秋の色調差、哭ぶコオロギ、熱帯夜、風
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もの憂さと潮解性のまどろみと久遠の青にはこばれてゆく
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いじましき会話の無為が尽くされる4000円の呑み会に出る
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子午線がよじれた浜の細螺しただみは聴きに往くのよ其の音を今日
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台所だいどこ枸櫞くえんの精をまとわせて 所帯の澱はさわやかに散る
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袈裟がけに意味の臓腑を詠み捨てて 京の河原にこうべ供える
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ひさかたのinfra red赤外光を透かし見て可視光域の傲慢を知る
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そろそろと降りつむ黴に傘閉じて 優しき病膏肓に入る
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嘘らしく漂白されたひとごとに月夜が灯り纏うしがらみ
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いま星が終わる音したてのひらに錆釘五本突き立てて待つ
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にじ色の蒸気の波を廃園に 褪せたvinylビニルはしめやかに鳴く
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踏み台に乗せた意識に吹き寄せる 西尾維新を読み過ぎた夏
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㌦㌶㌢オジモ ノオ ㌘㌦㍗ ニヤ  ミ 
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文字躍る耐へくる千世の怨娶り捨つる葎に宿る永久見つ
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うわごととたへの滲んだ境界にタングステンの切っ先を置く
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教えてよ、炭素の針の頂で踊る天使のバリオンと色
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焦熱のインテグラルは増長し 記憶の夏は解体される
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文字列は手練手管の往来に七七狩りの足音を聴く
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理屈屋は最後列に置いていく 波打ち際に素数は跳ねる
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何者にも規定されない時間こそ、第一等の輝きを得る
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浦々を掠め盛夏の洋上にヒバリ巨きな疑問符を置く
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四つ辻に埋めたことばを掘り起こし灰紫の海に溺れる
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さいはてのあいだに横たわるリーマン球を弄ぶ君
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「おはよう」から「おやすみ」までを凝視してサイコロを振る天気輪の猫
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マルボロを灯す傍から吹き消して 野分の気配あずまより来る
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仄暗きノイズの溶けた海響に52Hzヘルツのメーデーを聴く
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ダルカリーに 合い挽き肉と鰹出汁 破戒の味を愉しんでゐる
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