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感覚・空想・生活

曖昧にただなにもかも曖昧に梵我のあわいささで散らせよ
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復旧の見込みはみえず踏切は 帰る日ねがい一時停止で
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起き抜けは不揮発性の感情を 蝉しぐれにて共洗いする
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この音はパンデミックの五秒前 さよなら交わす熱月の壁
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うたごえはコネクトームの外挿と 真性異言ゼノグラシアの混血児たれ
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知らぬ間に休みは勝ち取るものとなり モラトリアムは残り香も無し
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Sunrise, sunset and sunrise. サーカディアンにけみせらる朝
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恋人を任意のはこに代入し すべての像に聖別を付す
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ミネルヴァの梟を待ち幾星霜 ふけて往くのはうつし世ばかり
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恋文は魔弾の射手の7発目 君の心の王国を討つ
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全天はスタンピードになだれ墜ち プランク長の結晶となる
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暑すぎてアツになったと痴れ言を ファッキンホットの切片とする
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海溝に沈んだ山の切れ端を はらむ八州やしま古き儚さ
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うたかたに文字禍X S Sは起きずふるいには紅玉のみがつややかに見ゆ
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蓮っ葉はえへんぷーいとそり返りポリアンナ達はかけだしてゆく
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攻性のとばりをまとえプリンシパル ここから先はドラマツルギー
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求めてる、《へびつかい座のホットライン》あるいは《蚊の禿》の果てにある《玉》
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思い出はn番街の提灯に焼べてきたよと強がりを云う
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調律と意味の密度を炸薬に ことばの地雷源にてジルバを
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群盲を象はねぶりて踏みつぶす 所詮われらは進化した猿
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「この街はおまえの死には似合わない」わたしの中に咎人とがびとがいる
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このもじはこころのすみでこっそりと うたわれていたうたのかげです
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万人を殺す真夏の稠密に 気持ちのsemaphoreセマフォ埋められている
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口煩いネコをレンジに放り込み ドローンにして彼方に飛ばす
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真砂土まさつちの押し出してなお山青し 踏み越えてゆけ 踏み越えてゆけ
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にじいろの無限の綾をひも解きて 堂廻目眩ドグラ・マグラの夏に分け入る
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三日後にサルバトーレの姿なく 君が勝手に助かるんだよ
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シナプスにことばの事故を繰り返し 言語野をく熾火がともる
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宇宙塵軌道に満ちてバーニアの裂けて明日はどこに降りよう
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きっちゃてん その言い方が可愛くて 温んだ珈琲空席に置く
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