Utakata
登録
Login
ef ⍨
フォロー
149
フォロワー
112
投稿数
1293
感覚・空想・生活
« 最初
‹ 前
…
24
25
26
27
28
29
30
31
32
…
次 ›
最後 »
刃を持って渡せるようになったのはさんざんキミを叱った証拠
2
ガラス越し蝦蟇いっぴきはがらがらと画布のすみから凱歌をあげる
1
風逸る交わした袖の香をもとめ唐紅の川向こうへと
2
怒られて懲りた顔だけ巧くなり今日もわずかに大人びてゆく
9
ケーキを切れなくても今日はやってきて3000円をまたツケていく
2
汗くさい朝のしとねはありふれた愛のかたちを彩なしている
3
ンブシーを取り分けたしわしわの手に今日はカジマヤーを持たせる
1
をちかたを
拝
(
をろが
)
む人の
蠢
(
をごめ
)
いて
烏滸
(
をこ
)
なる友を
誘
(
をこつ
)
りて去る
3
路傍にてロマンチシズムを朗々と論ずるための呂律が回る
3
夜を越して酔いどれるまま世をわたり預言者たちは予想をはずす
4
もう二度と靄のさきには戻れない木造橋は燃やされている
6
分かたれた血の意味を知る花一輪うまく言葉にできない代わり
6
ポピーだけポッケに挿してポエットなポーズできみをポルカに誘う
3
ぷかぷかとプールサイドのプリンスはプラスチックのプライドを捨て
0
ちょっとナメられるくらいが生きやすく今日の歩数を手帳に刻む
3
いつのまに陽は落ちていて酒場から聞こえ始めるホンキー・トンク
3
僕らみな墓標となりて茫洋と菩薩のような盆暮れの海
2
かなわないお願いばかり聞いていた神社の隅の古い街灯
12
ほろびゆく星々たちに帆を立てて放浪者らはほろほろと去る
4
むねをうつ早鐘ばかり鳴り響きニトロはいまだ舌もとにいる
2
のっぺりと農道だけがのびている野をゆく軍に狼煙があがる
2
なつかないポケモンみたく誰彼に八つ当たりだけ繰り返してる
8
どちらにも泥にまみれた道路のみ独身者を同志にあるく
2
暴力に勝れるものは数あってどいつも暴を従えている
5
溶け落ちた常世の空を飛ぶ鳥の遁走先は遠い夕焼け
2
俗人は象牙の塔に増長しゾロアスターに賊機をかたる
2
旅先で悪夢を見るといつもよりまだ寝ていたい気持ちがつよい
3
喫水に
漸
(
ようや
)
く潮は叶へども帆を立てるには強すぎる風
2
早春の空を仰いだ杣人と村社の隅にそびえ立つ楠
3
週明けには外したいから味のない流動食を喉に押し込む
3
« 最初
‹ 前
…
24
25
26
27
28
29
30
31
32
…
次 ›
最後 »