Utakata
登録
Login
ef ⍨
フォロー
148
フォロワー
112
投稿数
1315
感覚・空想・生活
« 最初
‹ 前
…
21
22
23
24
25
26
27
28
29
…
次 ›
最後 »
バーニアは砕けもはやエーテルもぼくらの声を媒介しない
2
水盤にわたしの息はしみ通りわたしだけ知る模様をつくる
4
舌さきが半歩進んで歯の裏で調音されるきみのイニシャル
5
猛暑日を超えて酷暑日あたりからひとのこころの折れる音する
11
文明の充ちる銀河も端々に未踏の星はまだあるだろう
6
雑踏に逆行してはひとりきり
東
(
あづま
)
の空はうるさくせまい
8
夏が来る意味だったけどチョコミントあなたが嫌いだったら嫌い
5
消えものと残りものとを思案して反映させるあなたとの距離
4
見てないで言葉をつがえ遠ざかる闇夜の月を撃ち抜いてゆけ
8
母と子の嵐の後に残されたトマトがひとつ佇んでいる
7
階梯をいくつ降りればきみのいる次元の海に行き着くだろう
7
煮えたぎる赤色きみが美味そうにすすり横目にぼくは甘口
3
投げやりに返す返事をあとなんど聞けるだろうか君との暮らし
4
水面を裂いたバサロの水しぶき遠くに聞こゆ
16
の夏
4
実家から千キロさきのからっぽの部屋からぼくの生は始まる
5
丁寧に水と肥料をあげていてカーネーションにまだ花はある
4
警報が出ると日本のそこここにwinnie the poohが現れている
2
脈釣りの脈どころ其は脈絡と脈取るゆびの脈波をむすぶ
1
夜なのに暮れない空の夕焼けは異邦のぼくをしずかに包む
6
めくるたび近付いていくことしから1人になった夏の記念日
5
傷ついたふりだけ今日も巧くなるだれに甘えるわけでもなくて
9
金継ぎで使い続けたその碗で供えるすこし硬めのご飯
6
大部屋の畳は音をよく吸ってぼくの布団は夜の中心
4
うたをよむこの瞬間がなんらかの魔境にあるとつゆ知らぬ朝
8
渦巻
(
ヴォルテクス
)
ヴォルガを覆う
軽喜劇
(
ヴォードヴィル
)
ヴォーカルはよりヴォリュームを上げ
2
その本のスピンは
25
頁にはさまれたまま返却された
3
日中がだめで朝から消えたくて白夜のつづく国にゆきたい
5
はにかんでいる祖父やっと撮れたのは大声で泣くわたしのおかげ
4
ヴェネツィアとヴェニスとそしてヴェローナでヴェロニカは追う
復讐者
(
ヴェンデッタ
)
として
3
「一緒に」と言えないことの言い訳はいじらしくもいとおしくもある
3
« 最初
‹ 前
…
21
22
23
24
25
26
27
28
29
…
次 ›
最後 »