Utakata
登録
Login
ef ⍨
フォロー
149
フォロワー
112
投稿数
1293
感覚・空想・生活
« 最初
‹ 前
…
21
22
23
24
25
26
27
28
29
…
次 ›
最後 »
大部屋の畳は音をよく吸ってぼくの布団は夜の中心
4
うたをよむこの瞬間がなんらかの魔境にあるとつゆ知らぬ朝
8
渦巻
(
ヴォルテクス
)
ヴォルガを覆う
軽喜劇
(
ヴォードヴィル
)
ヴォーカルはよりヴォリュームを上げ
2
その本のスピンは
25
頁にはさまれたまま返却された
3
日中がだめで朝から消えたくて白夜のつづく国にゆきたい
5
はにかんでいる祖父やっと撮れたのは大声で泣くわたしのおかげ
4
ヴェネツィアとヴェニスとそしてヴェローナでヴェロニカは追う
復讐者
(
ヴェンデッタ
)
として
3
「一緒に」と言えないことの言い訳はいじらしくもいとおしくもある
3
ヴィーナスはヴィクトリアンなヴィジュアルでヴィジランテらとヴィオラにおどる
1
見なくても結果はわかる本厄で引くおみくじはぜんぶ大凶
2
あおぎみる太陽の塔その顔にいのちかがやく脈々となお
5
ヴァレリーとヴャレンティヌスとヴァチカンにヴァカンスにゆくヴァンパイアたち
2
人妻になった君を飲みに誘うほうが楽だと思わなかった
8
この香りほんとはきらいだったのにラボの記憶と不可分になる
5
涼風は遼河を超える繚乱の緑土をめざす旅団とともに
2
流麗な流砂にひそむ龍神に竜騎兵らよ榴弾を撃て
1
もう君は彼岸の浜に腰掛けて星を見ているところだろうか
3
なんとなくリズムを取ったお囃子が病棟中に鳴り渡る朝
4
略章の掠奪者ども略伝で略装のままリャマを率いて
2
きみはマメなのでボケて撮りそこねた写真はごみ箱からも消し去る
3
上﨟と女王陛下の情愛は叙事詩となりて上演される
2
見送りに肩より上に手を挙げて繋いだ父を見下ろしている
4
一度だけきみが使ったナンプラーが別れたあとも鎮座する棚
8
十全な準備を済ませ術式に呪物のひそむ重箱を置く
4
いちまいの
℞
(
処方箋
)
のみきみは持つオーバードーズするためじゃなく
2
ジャム煮ゆるじゃらつく猫を邪険にし寂然としたジャズに聴き入る
6
父さんの吸うマルボロを貴方とのキスでなんとなく思い出して
7
勝敗に正直すぎる少年の初期衝動に触発される
5
ぜったいに外には干せぬ時期が過ぎただちに梅雨に入る理不尽
7
粛々と囚人たちは祝祭の収穫物を集荷してゆく
4
« 最初
‹ 前
…
21
22
23
24
25
26
27
28
29
…
次 ›
最後 »