Utakata
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感覚・空想・生活
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この道をきのう横切るねこが居てまぐれあたりは繰り返せない
7
いつもよりつれない君は
靄
(
もや
)
のなか夜の小路をリズムとあるく
3
一杯の桂花陳酒を秋空に旅立つ君よ更に尽くせと
6
千年を過ぎて火もない
踏鞴
(
たたら
)
場は神などいない森に呑まれて
8
黒はんぺんをこよなく愛すきみにこそ知ってほしいなカニ面の味
3
オホーツク隔つ波間に帆を立てるその貝柱食ってみな、飛ぶ
2
重力を喪う星で落葉の終末速度は限りなくゼロ
2
アメフト部、ツーブロックのゴリラにも抱えきれない悲しみはある
6
別れ際、ぶっきらぼうな口吸いはその吸い殻と同じ香がして
5
誰よりも早く終端速度へと至れる崖は地図上にない
4
シャッターの速度は逃すきみだけの翳りをそっと拾いとらせて
3
もろもろの答えはすべてアマゾンの奥地できみを待ち構えてる
7
偶像が禁じられてるあの子ほど文字や模様に憧れがある
5
ぬるいめの水風呂がいいゆっくりと焼き入れされて身体はとがる
7
はふはふとぬらめく赤い舌だけが血潮の熱を彼から奪う
3
きみはまだ起きてはこない一杯の冷却水を飲み下す朝
5
虚構
(
げんじつ
)
はこのなかにある不凍液に深く沈んだサーバのなかに
4
かじかんだ指先きみに触れてからその温もりを奪えずにいる
6
わたしにはわからないうたあのひとがよんでいるならそれだけでいい
7
公開鍵手渡してから幾年も待っているわたしだけの暗号
6
素手喧嘩
(
ステゴロ
)
でアイツの鼻をへし折れば付き合ったことチャラにでけへん?
3
幾年を耐へて
破
(
や
)
れ屋の中庭に主を持たぬ柘榴の実る
7
恋情の最大瞬間風速になぎ倒される君の中心
4
背表紙をなぞる手つきでわたくしの
背
(
せな
)
もひっそり触ってほしい
9
はてしなく分岐はつづきそのなかのひとつの線をぼくらは歩む
10
まっくろな海へと僕ら走り出しあの夜だけの星座になった
4
みやこ路のアーバンネットワークでも「汽車が来るよ」と道産子のきみ
4
渇望が無数の蛇の絡み合う都市の奥から滲み出す夜
1
二車線の左がやけに埋まりだしこの道行きは右折だと知る
3
にらめっこつられて笑うきみとぼく地球照は夜空にうかぶ
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