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感覚・空想・生活

距離をとることを許さずいまここにおれを縫い止めるほそい結晶
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抽送はリズムと熱を隙間なく満たしぼくらは音楽になる
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#FFFFFF純白の画面をみつめ思い出す刻みわすれたCtrl+Sコントロール・エス
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観客を失う劇に満たされた無音、あるいはホワイトノイズ
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役牌はぬるりとこないその🀆は実のところはほんとうに予備
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段ボールだらけの部屋と未分化のふたりを屋根が見守っている
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とめどなく心に当てる板金をレジリエンスと呼んでいること
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殴られた痕は消さない王国をその形状を記憶している
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聖も邪もすべてを歪め貪婪に凹面鏡は世界を喰らう
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個体として全うされよ透明なイクラを熱い米つぶに載せ
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あかがねの月ひと粒を嘗めながら花郎人形ファランドールは高らかに舞う
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ジングルを一節聴けば甦る午前三時のハガキ職人
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鐘楼は街に根ざして毎日のくらしと時を共振させて
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夜通しで魔王を斃し翌朝の眼の奥を指す日差しをにらむ
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掃除機でリセットされた世界には半日ほどのほんとがあった
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青春は「スマブラ」じゃなく「だいらん」で「エフエフ」じゃなく「ファイファン」だった
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五年ほど外にでていた海はひろい、何の成果もなかったけれど
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万人のおすすめばかり流れ来るここはマスプロダクションの果て
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資本主義世界のもとで高らかに買い物ブギをかき鳴らす指
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君と暮らすただそのためにショッピング枠を30万円増やし
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コンビニできみの世界につながったA4二枚を携えて、空
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こんなにも、こんなにもわかりやすく見せつけた愛、見落として君
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幾星霜隔てた地から新年をライスケーキを重ねてねがう
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ひとつぶの遺骨を噛んで遂に知るおまえがおれのケーキだったと
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ひとかけのケーキのように簡単にこの感情を飲み下したい
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蝦夷鹿も熊もすべてを骨に帰す菌床は知る大地のちから
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その部屋に置かれた林檎その色はまだ獰猛な名前を背負い
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UNIXその概念は銀色の箱の底にて息はあるのか
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毒入りのりんごを背負いスタバからスタイリッシュを賑やかす板
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ぜつぼーをたのしんでいけ毎日はノックアウト寸前のゴング
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