Utakata
登録
Login
ef ⍨
フォロー
149
フォロワー
113
投稿数
1315
感覚・空想・生活
« 最初
‹ 前
…
13
14
15
16
17
18
19
20
21
…
次 ›
最後 »
紐帯は解かれぬままに半世紀日なたに落ちるかげに寄り添う
3
幾重にも位相をむすぶ端のない
11
次元のひもを掴んで
4
前向きな人間なので死にたいと思ったときは「殺す」と思う
3
過程より結果がだいじ過程より結果がだいじ過程より 殺す
5
白黒の道行くひとはバタバタと時代の走る速度であるく
3
円盤をコマ送りしてあのファンサを幾重に脳に焼き付けている
5
映像の世紀の次におとずれる事実を揺らす深遠な嘘
4
特別な気配をまとい要人のように六時の準急に乗る
4
ローソンの裏手にいつもいた猫の気配が家の窓際にする
9
上野駅のわずかに低い天井と
東人
(
あずまびと
)
らにあいさつをする
5
遠浅の渚ようやく指さきをつめたく濡らしじっと手を見る
3
祈っても助からぬもの祈ってもこぼれてしまうじっと手を見る
4
あらっても落ちない血のり太陽にこわごわ透かしじっと手を見る
2
わらわれた夢をかたちにしてみれば最後に立ってわらうのはぼく
10
緊張の緩和ぼくらは猿だったころからいつも笑いつづけた
2
単芝もかっこわらいも使わない君のいらえに思いあぐねる
2
「ここで一句、一首」といい直すきみにうたは二、三度暖かくなる
6
電脳をめぐる通貨に運命の二択を迫る表裏はない
3
うら面をおもて面だと思ってたきみの素顔はそこになかった
8
あの音で振り返らない一秒が惜しいくらいの年収がいい
4
廃モール廊下の奥の人形に笑みかけられて消ゆ月明かり
4
胃袋を得たマネキンは均整のとれた身体をなお拒絶する
3
一線を越えないきみと無機質なショーウィンドウのむこうの目線
6
血をわけた小さなひとみ稚児は睨む力を込めて地平のさきを
2
獄中で夜も眠れずため息をつめたい床に吹き付けている
3
太陽が昇りつづけるこの都市で定義を失う夜も眠れず
3
半分の生を寝床に預けたが夜も眠れず焦りはつのる
4
尋ねごと此処にはあらじ電脳の網代を手繰れいまひとたびは
4
教室のまんなかにいたあの娘らもひらく独りの反省会を
5
筋トレをしなよ畢竟万物は暴力のみで解決するよ
2
« 最初
‹ 前
…
13
14
15
16
17
18
19
20
21
…
次 ›
最後 »