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感覚・空想・生活

幾段をかぞえることは諦めてこの一段をなんどでも踏む
6
もう深くあきらめており「もう二度と」言った数だけ積み上げている
7
熱帯を破れ地軸を振り回せ北回帰線を振戦させろ
2
鮫だったことはないけどおたがいが肌交わすたびやすられている
5
もういやだ憂い・怒りと絶叫があまりに反響し合う空洞
2
あかぐろくぬめ銃把じゅうはを握らせて「もういやだ」って?おれもそうだよ
2
シンプルな力学をまた受け容れてもういやだすら言えないでいる
5
しらんけどそこの隠喩の標的はもっと狭めてええんちゃうかな
5
あのうたのおかげでいつもあの場所は午前二時には人垣が立つ
7
冷え切った星の終わりの質量を告げる幾星霜の明滅
5
あたたかい光にうすく延ばされた冬のとばりのむこうを思う
4
すんなりと結ばぬ像を追いかけてこのトレイルを信じていいか
4
レッテルで形状を得たいまここのきみの痛みは痛みでしょうか
3
うずもれた記憶の先の教室で誰も知らない下人の行方
4
からっぽのうつわを目指し水面をバサロで破るための力学
2
何者かになれたか遂にわからずに肌の日焼け跡のみ赤い
4
あまたある理外の法をそう呼んで森の分水界をさだめる
4
イシツブテの劈開へきかいを知るもう二度とだいばくはつは命じられない
6
目に留まる、というより刺さる一作をこの瞳孔に待ちわびている
3
あまりにも知らないことが多すぎて冷たい壁と並行なせな
4
骨張った背中を強く引き寄せてわたしの熱をまだ知らしめて
3
共振する左手首の銀色はサーカディアンの奴隷のあかし
4
清湯チンタンに溶け出しているまっすぐな店のあるじの人柄を吸う
6
体積の定義されない「ひとくち」が二人の胸とお腹をみたす
5
海図には座標はなくてそのうたをつなぐ島弧をわたる風のみ
4
もう誰も追わぬ出口でカリスマの解体業を営んでいる
2
林立する個人の胸をつらぬいた通過儀礼は絶えて久しい
2
完成をしないいのちを連綿と続けることが責務であった
3
ひととせを数えるたびにもう誰も大人にたどり着けないらしく
4
つねるたび頬の厚みをたしかめる望んだ朝はまだ来ていない
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