Utakata
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感覚・空想・生活
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骨張った背中を強く引き寄せてわたしの熱をまだ知らしめて
5
共振する左手首の銀色はサーカディアンの奴隷のあかし
5
清湯
(
チンタン
)
に溶け出しているまっすぐな店のあるじの人柄を吸う
7
体積の定義されない「ひとくち」が二人の胸とお腹をみたす
6
海図には座標はなくてそのうたをつなぐ島弧をわたる風のみ
5
もう誰も追わぬ出口でカリスマの解体業を営んでいる
3
林立する個人の胸をつらぬいた通過儀礼は絶えて久しい
3
完成をしないいのちを連綿と続けることが責務であった
4
ひととせを数えるたびにもう誰も大人にたどり着けないらしく
5
つねるたび頬の厚みをたしかめる望んだ朝はまだ来ていない
5
再帰的定義のもとで連綿と人生・家族、すべてがつづく
6
再起動
(
reboot
)
を繰り返してもきみからの口づけはまだ揮発せぬまま
5
「再見」を言い交わすとき今日からの帰る場所ではすべてがほんと
5
赴任地のあるじのいない部屋はもう外の気温と同期している
10
しまなみを孤舟はすすむ運命はすべての海にひらかれている
5
燃えさかる明かりは空と人々の願いの脈をつなぐ心臓
3
今もまだ鐘のふるえはとまらないどうかもううち鳴らされぬよう
5
あまりにもかすかないのりその肌をあたためるまで終わらないうた
5
あかつきをその背にになひ新たしき空気をふくむ乾坤にたつ
3
百代の百折に耐え百姓は百里の野辺に百穀を成す
6
番組と時計の針を見比べて数秒遅れと知った年越し
5
探してる海の真中に燃え落ちた星のかけらで手を切らぬよう
6
続柄を「本人」と書く証人はこの筆を持つわたし独りで
7
晩鐘が合図のように続々と地平線から立ち上がる雲
5
連続を裁ち切られてもその先を求めるものがいたる扉を
4
終わらないまだ終わらない感覚は怯え続けてまだ終わらない
3
これまでの凡ての歌を喰ったので歌会終をいまはじめよう
2
面接の順番が来て鳴り響くYESWECANCANCANCANCANCANCANCAN
4
星々をまとい今夜は妖精が枝先すべてにやどる樅の木
7
フロアへと充填される
稠密
(
ちゅうみつ
)
なスネアはすでに
補陀落渡海
(
ふだらくとかい
)
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