Utakata
登録
Login
ef ⍨
フォロー
149
フォロワー
113
投稿数
1315
感覚・空想・生活
« 最初
‹ 前
…
7
8
9
10
11
12
13
14
15
…
次 ›
最後 »
「文庫」という行き先がある東京はすこし文化だなあとつぶやく
4
前向性健忘になり毎日が一目惚れから育たぬ恋に
3
「その位置で切れるん?」隣の白ギャルが唯一食いついてきた思い出
5
1%のtaxonなどは頬寄せる母子の情を前にして誤差
4
宣伝を届けるために昼前の五分を校正時間に充てる
3
食感が忘れられずに新品を家族会議があるたびに噛む
5
鈍行も停まらないその停車場にたたずんでいる赤い靴には
5
臆測の結果
10
円足りなくてわたしに還る重いラブレター
12
感触をひらくことばになぞられて暗いほのおに灯る輪郭
6
「産み増える」ことの最適化のせいでいまこの場所で絶叫をする
4
部屋にいても無視されるのでおまえらの娘を
背
(
せな
)
に密林をゆく
3
東
(
ひんがし
)
のみやこのとなりうららかに花さきたまのしらせをたのむ
4
「エレジーがある」といわれてしばらくはやや不審げに眺めた卵
5
そこにいる、いないは理由ではなくてここで祈れることがほんとう
6
「ちいかわはどこ?」ときかないおさなごを平たく睨む旧きものども
5
凪ぎきった海路はもはや終端でもうすぐ水平線は途切れる
8
運命の風になびいた
鬣
(
たてがみ
)
を握りお前と保護区を巣立つ
6
煙突にたなびく煙見るたびにここはかけがえのない僥倖
5
河口から海底に吹く乱流を
颪
(
おろし
)
と呼ぶのだろうか
鯱
(
しゃち
)
は
5
天気図をよく見て開けな恐ろしい嵐を呼ぶぞどこでもドアは
7
木星の赤い颱風より永く巨きく回れ燃ゆる
羆
(
ひぐま
)
よ
4
あえて言うことで引かれる境界にわたしときみは浮き彫りになる
5
垂れ下がる嵐の牙が穿つのは青いクルミとかりんだけでいい
5
狭隘
(
きょうあい
)
で豊かなはざまテンソルが見落とし消えたコンテクストは
4
懐かしい柄が
三和土
(
たたき
)
に並んでて憩いは遠く散ったけれども
4
もう冬は終わるはずだと足早にタイヤを替えた次の日の雪
22
その芸はやめておきなと出目金はしずかに睨む人間ポンプ
6
エピペンを野良では提げるぜったいに二度目があると信じてるので
4
この場所の示準化石となるものは凍る電子のゆらめきとなに
6
予報では槍だったので予定より早めに犬をしまう夕焼け
5
« 最初
‹ 前
…
7
8
9
10
11
12
13
14
15
…
次 ›
最後 »