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感覚・空想・生活

南洋よりかえらぬひとはこの森で稲穂の海を夢にうつした
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唯一のおのれを照らす脚光を浴びてあまたの虚像をつくる
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n機目のライフがあるか知らぬまま無謀に今日を進めた結果
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生活にその千円を積み上げる意味をときどき考えて夜
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ドアノブに触れる前からきみはもう框を降りて待っていたけど
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使い切ることを忘れて高圧は洗面台に集積されて
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もう一度魚雷と添い寝できたなら珊瑚の海をあいつと泳ぐ
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白黒の牙をあなたに剥き出して打楽器だよと言い張るならば
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この胸にふたたび灯るほのをのみ抱いて深まる靄に踏み出し
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レッテルをくれよそしたらもうすこし楽にすごせる気がしてるんだ
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瀝青があたらしいので雨の日は街がひときわ夜にまぶしい
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お勝手が集積された路地裏でしか話せないことばがあった
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さかずきを合わせることもないままに4年過ごした学舎はしずか
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Is that "mansion"? と目を剥いて訊く、うんまあおれも違うと思う
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この場所が巨頭オだったぼくたちは肥大し過ぎた頭を撫ぜた
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なんらかを去るときいつも祝われていたかったので卒業とよぶ
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如月の駅の8番出口ならムーンサイドはきっと目の前
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いつまでも違うふたりであり続け比翼連理のゆく果てを知る
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おれとしてはあのたいへんな生命力に敬意を表し「地下じげ」と読みたい
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ひさびさに物理で読んでずいぶんと目が遠くにいった秋の日
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距離をまたはかりかねては傷ついて最適解をやりなおす人
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睡魔への防衛術を教えてはくれないままに更く五時限目
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ふかすだけで気管のさきにニコチンの重さを知られないようにする
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荒々しく身体を拭き上げるたびに突きつけられるわたしの翳り
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反・反・反・反・反・反・反・反・反・反短歌くらいを詠みなよ、きみは
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呼び声はノイズの中に拡散しepochごとに旋律を知る
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ひとことが世界をひとつ裏返し息は夜風とともに過ぎ去る
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水面の淡い光が照らしだす無言でゆびを挿しこむあなた
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幾千のことばを帯びた電線が輻輳させるひとつの世界
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救われる一語も知らず磔刑を見送っていたわたしはユダだ
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