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感覚・空想・生活

ひとくちを我慢したからひとつだけ未来に淡い信頼を得る
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パターンのなさにこなれてくることも一つのパターンだった早春
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何らかの麻痺毒として観てしまう海のむこうの選手の知らせ
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ギッチャリの意味がみんなに通るほど治安の悪い街に棲んでた
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喫茶去の実践としてカフェモカをニルギリにしたまだ遠い朝
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「文庫」という行き先がある東京はすこし文化だなあとつぶやく
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前向性健忘になり毎日が一目惚れから育たぬ恋に
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「その位置で切れるん?」隣の白ギャルが唯一食いついてきた思い出
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1%のtaxonなどは頬寄せる母子の情を前にして誤差
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宣伝を届けるために昼前の五分を校正時間に充てる
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食感が忘れられずに新品を家族会議があるたびに噛む
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鈍行も停まらないその停車場にたたずんでいる赤い靴には
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臆測の結果10円足りなくてわたしに還る重いラブレター
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感触をひらくことばになぞられて暗いほのおに灯る輪郭
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「産み増える」ことの最適化のせいでいまこの場所で絶叫をする
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部屋にいても無視されるのでおまえらの娘をせなに密林をゆく
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ひんがしのみやこのとなりうららかに花さきたまのしらせをたのむ
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「エレジーがある」といわれてしばらくはやや不審げに眺めた卵
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そこにいる、いないは理由ではなくてここで祈れることがほんとう
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「ちいかわはどこ?」ときかないおさなごを平たく睨む旧きものども
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凪ぎきった海路はもはや終端でもうすぐ水平線は途切れる
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運命の風になびいたたてがみを握りお前と保護区を巣立つ
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煙突にたなびく煙見るたびにここはかけがえのない僥倖
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河口から海底に吹く乱流をおろしと呼ぶのだろうかしゃち
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天気図をよく見て開けな恐ろしい嵐を呼ぶぞどこでもドアは
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木星の赤い颱風より永く巨きく回れ燃ゆるひぐま
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あえて言うことで引かれる境界にわたしときみは浮き彫りになる
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垂れ下がる嵐の牙が穿つのは青いクルミとかりんだけでいい
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狭隘きょうあいで豊かなはざまテンソルが見落とし消えたコンテクストは
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懐かしい柄が三和土たたきに並んでて憩いは遠く散ったけれども
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