Utakata
登録
Login
ef ⍨
フォロー
149
フォロワー
112
投稿数
1293
感覚・空想・生活
« 最初
‹ 前
…
19
20
21
22
23
24
25
26
27
…
次 ›
最後 »
おまつりはまだ終わらない様々の世界が並ぶ片隅に立つ
4
何人も未踏の峰のいただきに
姉羽鶴
(
アネハヅル
)
のみ知る空の蒼
7
君だって指差すために幾千も積み上げてきた状況証拠
4
乳頭に毛糸を垂らし一糸ほど纏っていると主張するきみ
1
ゆびさきを針刺すたびに握りしめ赤いビーズを生やしてしまう
6
肺胞に幽かな針と分け入ってきみのことばを分かってみたい
3
秒針を追い越せぬまま凡百の選手の夏がさきほど終わる
4
朝涼を裂いて同志はテラスへと
Ω
カーブを駆け抜けてゆく
2
針ひとつボーダー柄のゆかに落ちその値へと近付いていく
2
金剛の針を落として眼をつむり円かな声を聴く皐月闇
2
ざわめきが訪れてなお楽章にひびきつづける通奏低音
5
人知れず大気はうごき閉ざされた原野のかたち確かめてゆく
6
密やかに結晶はのび不可算のきらめく針をはらむ晶洞
4
託宣は外れると思う歯車は閏秒から歩みをずらす
2
どんな日も石碑のように立ち尽くしなにかの罰を巨像は背負う
3
恒星のまばゆい死期を焼け残る遺骨としての純鉄の核
5
夜明け前蛇口をひねりその都市の経絡となるダクタイル管
2
ふぁぼなんてもう古語となり
×
(
ペケ
)
型の墓標に青い鳥は眠れる
3
楽だったシフト上がりのイヤホンは凱歌をヘビーローテーションで
3
星空を見るヒマもない僕たちに深宇宙から疑問がとどく
7
紅葉の風は俄かに吹きだまり跳べとごとくにうづたかくなる
3
彫像の直視をうける蝶きっと頂上までの長距離をゆく
3
サボテンを枯らし駱駝を
斃
(
たお
)
す熱アトモスフィアは灼き付いている
6
美
(
ちゅ
)
ら海の中核にある中宮に仲夏をひらく昼光の射す
4
融け落ちる瀝青のうへ黒揚羽舞ふ雑踏のいづくにか花
2
遠花火多くのifを織り込んでこの眼にうつる鮮やかさのみ
3
夏も暮れまだ飛び立たぬ雛燕ぼくらは時季をのがしつづける
5
夏の日の物陰強くきわだちて街は神秘と憂鬱のなか
3
ささやかな神殿となるキッチンで母はひとりの神職となる
8
みんな死ぬ死ぬがせいぜいとりどりの死まで生きよと願う教室
4
« 最初
‹ 前
…
19
20
21
22
23
24
25
26
27
…
次 ›
最後 »