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川野三郎
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歌人であるよりも、三十一文字の詩人でありたい。
かつて朔太郎曰く「詩はただ、病める魂の所有者と孤独者との寂しいなぐさめ」と……
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政
(
まつりごと
)
は言の葉の空までおほひ濁りにけりな わが視界さへ
8
ひねもすに人を恨んだ罰として すとんと落ちたあべこべ世界
7
とめどなく涙こぼれて袖ひちて 心の底が抜けたようです
11
港から港へ旅をしていった恋する人もいづれかは母
9
永井荷風、時代のずれにしのびたる その生きようを模範とせんか
12
ふんわりと抱いていました。あの人のイマージュだけを ぽつねんとして
7
銃弾の突きぬけてゆく衝撃に気づくもなにもころがり
骸
(
むくろ
)
7
去る人は日々にうとくぞなりまして あの
娘
(
こ
)
は誰とくっついたかな
8
青空を眺めやるにも 病床にうらやましきは はるかゆく雲
10
笑ってる。君のこころの振動が伝わってくる愛の揺り籠
10
松林、あひまに海の見はらされ 閑雅なカフェにしばしやすらふ
9
秋晴れにさそはれてゆく散策に憂さはらさんと 日もさんさんと
13
大空に首をもたげていた奴は、あっあれは……
VHS
(
ビデオ
)
で観てたゴジラだ!/1984
7
蟹さんよ。あなたは何を隠してる 磯の香のする堅き甲羅に/物名歌
8
そはそはと互ひみかはす不安げなまなこにうつるビル群の影
7
ふりおろす棒に悲鳴をあげたのは犬であり そして内なる私/奇妙な仕事
7
福引きで大当たりしておおげさに ビンコ!とはしゃぐ幼き先輩/物名歌
4
よせかへす波を見ていた 永いこと とけえぬ謎は不可思議の海
9
果てるまで隠さなければ この僕の憂ひうつした青き血潮は
7
火事だぞとあわてて風呂場の水くめど 火柱に桶 無理だとさとる/物名歌
7
照りつける日射しは汗とからまりて わたしはあなたの夏でありたい
12
自分すらつまらぬ歌と思うなら それはやっぱりつまらぬ歌か
10
来年の手帖をひらいてみたところ どんな未来を描こうかしら
7
倦怠
(
アンニュイ
)
はSNSに捧げられ いまぞ嫉妬の華ひらく見ゆ
6
日の陰るとたんに秋になりますね 東京はいま神無月です。
7
とこしへに手のとどかざる輝きよ 僕を濡らして星のしづくよ
12
するするとほどけてゆくよ 赤い糸 はりつめてくる心の琴線
12
人生はゆきづまりだと思うにも とろとろ生きろとまたたく信号/物名歌
8
尊厳死、やがて問われることならん あなたはいまだそんげんしないの?
6
虚しさの海に溺れた人を見て そっとしておく僕の
優しさ
(
つめたさ
)
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