川野三郎
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歌人であるよりも、三十一文字の詩人でありたい。
かつて朔太郎曰く「詩はただ、病める魂の所有者と孤独者との寂しいなぐさめ」と……

幸せを見つけてほしい あなたには いつも笑顔のレジのお姉さん
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おしっこをすると下着もしめりつつ 年のせいならしかたもないか
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扇風機もうかたづけてよいですか。あやしみながら空にたづねる
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燃える火にあちちあっちと目覚めたら 箱のなかでは洒落にならない
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うしみつのタイムラインに賑わった怪しい短歌も消ゆるしののめ
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労働のあとのつかれの感覚にしみこんでゆく けふの晩酌
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「石バ・野ダ」大連立で世直しダ。言うだけ言ってあとは知らない
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夏場にはもて冷やした味噌汁を けさは湯のままありがたく吸ふ
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夏の日になれた肌には はっくしょん けっこう冷えるね摂氏二十度
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優勝はあなたの笑みよ。それだけでなぐさめられる人もいました
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はるかにも花火の音の響いては 夏の余韻が遠のいてゆく
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人の世はなるようにしかならないと わたしはここでふて寝してます
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背番号うたかたの六千と百十一番kajin/6111 万葉ぶりの現代短歌ぞいいねはもちろんフォローよろしこ
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うたかたの憂き夜の闇にきになるは 通知はいくつきてるかしらん
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思い出をスマホにぱしゃぱしゃおさめては アプリにあげてまた見る日まではいさようなら
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理解ある彼くんなんかになるよりも あなたを抱いていたい僕です
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生まれたて三ヶ月めの姪っこの お尻しっかりしててびっくり
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うたかたに垢をひらいてみたところ あっっ見慣れたアイコンのひと
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夜のあけてなほも鳴きをる虫どちよ 鳥っこたちに気をつけなされ
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このあした風は涼しくなったけど 気はゆるめずに夏さがり待つ
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はしやすめみたいな歌もよいもので なにはともあれ三十一文字みそひともんじ
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