Utakata
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夏
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詩のことばをつかえるようになりたいです
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何もかも終わった後で「大丈夫でしたか」などと罪を滅ぼす
6
ほんとうはまだ冷戦のわたしでも 今日のところは愛すふりから
7
なまいきで仏頂面でふくみみの かけがえもなくかわいいわたし
9
そういえばお粥をいちども食べてない 風邪もひけない大人になって
13
擦り切れた脳はことばを発さない 苦し紛れに点くフィラメント
5
好きな子といっしょに海に飛び込んで「涙みたいだ」って笑いたい
4
かあさんがガーゼでふいてくれた顔 今もなでるとあくびをします
9
すすり泣くたんぽぽぐみのおしいれに「もういいよ」って言ってみた
8
せめてもの意地で並行線とする ねじれの位置のわたしとあなた
10
身の程を知ったあの日に裏向けたきみの写真が色褪せている
6
恋をしてどうにかなった。ひとことに囚われはずむ愚かなポンプ
4
実家でも アパートの部屋でもなくて どこかとおくのおうちへかえる
9
仕事場へ直送される電車内 わたしを誘う乗り換えの便
9
導
(
しるべ
)
ほど強く光って消えますね。肥えた線香花火みたいに
11
自らの遺影の前の蝋燭を吹き消して夏、彼は帰った
7
張りつめた糸の緩まるうれしい日 机の上がなぜか片づく
11
ねむるなら荷物をひとつおろしなよ 空いた背中を撫でてやるから
17
だいじょうぶ、宇宙から見りゃウチらってホコリとかだよ。今日はもう寝よ
11
勇敢に戦ったから傷もある わたしの生が勝利の証
9
好きだって言ってるでしょう。貴女なら私の好きがどっちか分かる。
6
きみの声聴くと逃げちゃうわたしなど なんにも知らず鈴を転がす
9
何となくやつていけると思ひます梅雨の晴れ間にまくらを干して
7
二十歳
(
はたち
)
までばかにしていてごめん初恋は疾風怒濤の嵐
5
侵されぬやうにまなこをかッ開く 不穏な人が多すぎる夏
5
正直はあなたの胸を食い破るから 私の胸で飼っておきます
6
松島も浄土ヶ浜も
清水
(
きよみず
)
も なんぼのもんじゃい 君がいちばん
4
身も蓋もどうにでもなれ なべの隅にて乾きゆくそうめんの繭
3
考えも今日のレジュメもしけってる 君の隣が私ならいい
7
あさましく 長く見つめてゐられない 白髪増えたる笑みの皺々
6
来たる世は彼女の好いたものになる 個性できみを惹けるでもなし
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