美美庵
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最近、ある方の影響で、三十数年ぶりに、
詠みはじめてみました。
拙く、荒削りなものばかりですが、
一日一首を目標に頑張ってみます。
よろしくお願いいたします。

死は赦免生は流刑と思いたり秋の陽射しに時に浮上し
12
本だって誰も手にすることないと白さ際立ち清らかなまま
14
刃物の視線レストルームの少女の棘を抜いてあげたら風凪ぐ季節
10
無垢も超え無欲も越えて行きなさい雲のようにね風のようにね
13
無垢ゆえに無欲のゆえに生成らず白紙の書物風にめくれる
10
物語そこでは咲かぬ花はキミ最期に光る燐光眩し
9
善良で無欲で泣いたをしてた稀人まれびとだった方の終焉
14
生か死か定められない打ち潮に魔女はひとたび夢から醒めて
11
秋色のオーケストラは不協和の喜劇と悲劇混じり奏でる
12
凛然と記憶のブーケ抱え込み彼岸の淵に立ちおる私
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さざなみを眩しい視線で眺めてたキミの陽炎かげろう金色こんじきに揺れ
14
忘れると思い二回も確認し家に帰ればソラ忘れてる
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引き寄せる磁石さながら息の合う出会いも遥か彼方に絶えて
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7日間カールだけで飢え凌ぐ劇団のの武勇伝あり
13
威を張っていわおのようにあの世から私の生を見つめてますか
10
美しきものにかつえて来たのでしょ初秋の愁い美は変容し
8
舞い落ちた枯れ葉にだって趣きがあるでしょと風がささやいたよ
9
いなかった神がいきなり現れて終点ですと云うやも知れず
11
陰影を深み含蓄味わいを探してるのよこのオフェリアは
6
この世から私が消えるその前に真白な扉開けていいです
8
彼の音楽おとを奇獣のいななきと例えた私ごめんなさいね
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秋のの涼やかな道ぷらぷらと独り下校す女の子あり
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姉はもう妹宛のLINEなど二度としないと心に決めた
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やわらぎと優しさという粒子なら宇宙そらからそれをき放ちたい
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あふる都会幸せ自認する人はどれほどいるのでしょうか
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今日の日を人らしくなく猫みたく過ごせるわれを どうぞ笑って
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はしたなきほど泣き放ち河川の歩道自転車駆る
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いにしえの哲人言いし痴愚演じ狂したフリして遊興せよと
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いつかの日あなたがそうでいたように波音続く夢で見た海
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宇宙までソーダブルーの哀しみを投下せしほど無為の超克
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