美美庵
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最近、ある方の影響で、三十数年ぶりに、
詠みはじめてみました。
拙く、荒削りなものばかりですが、
一日一首を目標に頑張ってみます。
よろしくお願いいたします。

大方を走り抜けたという虚脱悲傷憐憫浸る暇無し
8
菓子店のゼリーの名見て感心す歩を止め眺む清流泰然
7
麗しき人魚に言葉知らしめてフェーズフォーカス 自分軸など
6
想いなど日めくりみたく棄てていく 向後侘びしき日々の鍛錬
8
必ずや出くわす級友集メイトつどいおり独り制服その道来たね
6
晩年という音響は頂けず最終章の頁繰ページくる指
9
流浪にも終焉ありて無彩色モノクロのシフォンと魔女のエクシステンス
7
猛き夏不毛の辛苦世に満ちて 神々の嬉戯止めるもの無し
8
おわる生涯想う幾様の生の儚き蝟集のなかで
8
それでいいそれでいいのと黄昏たそがれるさざ波優し 拗ねるキミにも
8
憐憫の極北までもくのだわ世と折り合わぬ透過星とうかぼしより
6
哀願の瞳で瞬時行き違う少女あなた生命いのちも私のなかに
7
炎天下設えられたステージでチアダン踊るちっちゃい子たち
12
風の子の保育園裏夜気にまだ自転車二台しんと停められ
13
現し世に適せざる者ここに居り二十四時間遠隔監視
5
大海に嬰児のまれて幾星霜生きてた彼女そんな生です
7
隠花ゆえ世に屈しつつ鎮まりの種蒔き続け悔いること無し
7
まだ娑婆そこで終身放置忍ぶキミここで待ってるわれら聖闘士セイント
6
胸中は神と対話し騒擾に出された試食微笑んで受け
4
いっさいのドラマの外の黙示録終わった生とはじまる生と
6
物言わず言い掛けられず屹立す夏の極みのメタセコイア
11
与えずに受け取りもせず独りいてただ存在が愛だった人
8
何か為す人の言葉や才器より只在る人の風柄敬す
9
退屈に終焉無くんば覚醒を目前めまえにしてるキミをことほ
6
哄笑の駆け足夜の闇に消え純粋形の夏の招来
6
肩書きを問われれば時間是れ無く瞬時を生くる風の精とも
9
こらり悲愴とやいば滲ませて一人で祭り見に行く少女
9
はたとせを死生降り積みリタルダンド 風の神々彼女は此処に
10
いつになく寛解すれど胸の裡笑止千万反復記号
5
もう居ない人らを想い雨の中すれ違い行く下校の子たち
8