Utakata
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牡牛座の双子。
双子の兄の名は灯屋。
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新しい手帳で一月覗くたびぼくの二十歳が近づいてくる
24
遠山に冬鳥きたる朝明けの窓より望む頂の白
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酒なくてなんで己が人かいなもう逢えないね雪華散るらむ
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ドラゴンになったようだね僕たちは冬を装う街で笑うと
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思い出し笑いをこらえ帰り道リュックに雪の匂いを詰めて
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ありがとうゲイだと告白してくれてぼくは上手に聞けていたかい
28
約束が守られなかったその日から手帳の中で降りやまぬ雪
28
病院の待ち合い札を栞にしミステリー読む 結末恐し
19
靴型の雪が車内に落ちていて誰が乗ったの始発のバスで
22
寄せ返す波のごと日々言語化す うたかたはぼくの心の港
21
年明けは復帰を兼ねて休まねば故にあしたの講義は寝よう
22
白々と染み入るようなカーテンを開けるたびほら、指先に冬
20
幾千の瞳が微笑みあっている今宵は一緒に光の中へ
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走ろうが飛ぼうが遅刻免れぬベッドでぼくは考える人
23
吸い込めば心のうちに音が鳴る海風よりもその音寂し
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らくらくフォン使えないまま旅立ったばあちゃん夢で話しましょうなう
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狭いぼく見たいものしか見ていない瞳にナッツをトッピングして
13
連絡帳一番上は君のまま今は誰かの彼女なのにね
23
恋心賞味期限があるらしい買い忘れたる君の梅酒を
22
チャチャチャっと会話終えたい講義室早送りボタン君には何処に
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靴紐が濡れては解け結ぶとき溢れて光る雪の空気よ
21
祖母の呼吸雪花を溶かすほどしずか長い役目を終えて去るのか
23
早紀さんを好きと言えずに冬がきた雨が雪へと変わるようだね
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ごめんねと君が残した付箋紙は雪の結晶に乗るほどの文字
24
窓枠に取り残さるる羽蟲をもう冬だよと殺せずにいる
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耳に目に降り積もる哀しみたたえ一人で歩き雪になるわれ
14
柔らかい雪を払ってくれる母その温もりに「ごめん」と言いたし
19
寂しさを積もった雪に放ったら一緒に飲もう甘いミルクティ
18
おはようの続きをしよう吐く息の白の密度が高まる朝は
25
行き先が未だ分からぬ船を漕ぐ親も友らも乗せたまんまで
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