Utakata
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lightshop
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この街の夜の終わりを告げるため終電バスが扉を閉める
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抱き上げた爬虫類展のパイソンは舌で何度もピースを見せる
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菊の花一つ座席に忘れられ誰が乗ったの丘行きのバス
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世界一自分勝手なクワガタにきゅうりとゼリー甘やかす ぼく
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うっかりと君に触れたら感電死するかもしれぬ暑い浜辺で
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図書館に行こうとするとジーンズがグズって行けぬ
P
М
一時
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湧き上がる寂しさあるがさらさらのタオルケットに夜はくるまる
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朝顔の花も葉もなお揺れており風のかたちを触れず見ている
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昨日今日、バナナとプラム茹でた芋ゴリラと同じ朝食を摂る
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あちぃなぁ何度も言いたいナイキ脱ぎクロックス履いてちょっとコンビニ
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起きたあとあくびしたっていいじゃんか夏休みだぜ うーんまた寝る
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混み合って君の背骨に手を当てば貝殻のよう 夏の砂浜
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夕立にググってみたら漱石が生まれた年に龍馬が死んで
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「来年も夏はこんなに暑いのか」来夏も生きているのかこわい
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鼻かんだティッシュはそのまま置いてゆけハイネケンなら
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本持ってけ
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実家にて小三理科の本開くパラパラマンガが出迎えてくれ
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君たちの
DNA
を無駄にすることはないぞ、とイクラの軍艦
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もしあの日通り雨などなかったら君を愛さず済んだだろうに
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僕達はきらめく街を走り抜け明日のための切符握って
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ごめんねを言わない君と言えぬぼく心は触れぬ白い結晶
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夕立に立ったまんまで一人泣く自分も知らない声を出しつつ
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眠らない子どもが増える夏休み深夜のファミレス街の痛覚
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盆を待ち暑さ寒さも取り揃え次の絵見ればアキアカネ飛ぶ
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車窓の灯糸引きながら雨も連れ夏の冷たさ差し出してくる
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匂いたつ薔薇の花びら感じつつ孤独は罪と魂を刺す
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ばあちゃんが「お金たりてる?」手を出せばここで夢覚め お盆は近し
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「てへぺろ」の絵文字で終ったラインみてちょっと笑ってえんぴつを折る
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読みきれぬほどにメールはくるけれど一番ほしい君からこない
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「暑くても食べらさるしょ」の祖父の字と富良野メロンのあたたかき涼
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口角に残っただけの笑み残しどうせなら恥 楽しめよ俺
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