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牡牛座の双子

笑い声あかるいナイフとなって降り僕の輪郭削りとってく
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嘘という透明な服を重ね着て 立ち止まるとき僕だけ寒い
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脱ぎ捨てた僕を拾って歩く夜シンクに朝のカップが残る
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「普通」という名のバスをまた見送りて 私は私の歩幅で帰る
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「ごめん、重い」でも嬉しいよ ストーブといびきを分け合うチョコ色の午後
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「全おなか」で受けるストーブ幸福がはちきれそうな猫という毛玉
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泣きたくて猫を抱けば、僕だけが不純物なり。窓外は銀河
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凍る月眺めファンタを飲む部屋は二十五度設定。夏の展開
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失われそうな僕がここにいる雪の白さは、僕の葬列
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真っ白な世界に僕の輪郭が溶けてめまいがする 未練、たぶん
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降り積もる雪よ僕らの未熟さも埋めてしまえと願う銀河系
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「この世」というコンテンツが面白いのにログインできない僕の脳内
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単位より音数数える指先が留年のほうへ展開される
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積雪に埋れゆく僕の脊椎を息吹きかけて掘り起こさむと
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歯ぎしりという我が内なる氷河期よ零時に降り積む白き沈黙
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孤独とは卵の殻の薄さにて焼かれるを待つ 夜の火のなか
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「成長」の文字の重さを知らぬまま雪はらひつつ二十一なり
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明日は多分、教授に詰められる予感。膝のあたりで鳴る成長痛
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蛇口から砂が出てきて、サイババに僕がなれたらマセラティ買う
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整えた眉で世界と対峙する 嫉妬だろうか、街が静かだ
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「忘れた」と言えぬばかりに声を張る祖父の孤独をまともに見れず
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「またスマホおかしいんだよ」の爺ちゃんに「おかしいのはね」ねの後が出ず
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この頃は切手のように嘘を貼り僕はどこまで遠くへゆくか
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こんなにも切ないものか愛してた人から届く「退出しました」
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齢二十歳取り柄はないがのうのうと生きてる僕はたぶん景品
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真っ赤だと褒められたりんご刃で剝かれ自慢の真っ赤脱がされてゆく
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ドーナッツ二口かじり「こ」も食べる。ぼっちな時間楽します技
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新しきカレンダーにも慣れてきて若気の至りでなくなる今年
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愚かなる昨日のわれが服を着て明日の自分を汚しにゆくか
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「ありがとう」の五音を脱げぬもどかしさ母の言葉の棘 素手で受く
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