Utakata
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牡牛座の双子
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正解をなぞるだけなら機械でいい 迷った傷から春を咲かせる
21
「大人」とは息を整え次の場へ 戦う背中に風を飼うこと
27
面接の熱が冷めない指先でレポートの文字を熱く刻んで
17
台所のまな板の音。 言えなくて「美味しい」ばかり繰り返してる
27
「あら」なんて鏡に向かって言ってみる 心細いなこの若造は
26
ネクタイを締めれば僕は主人公 就活という物語を撃て
34
おまかせを頼める僕になってやる
WEB
を閉じる指のちからで
21
荷造りを終えてしまえば母さんの「おかわりは?」すら胸に刺さるな
40
半袖を出すには早くて 来年の今頃ぼくを呼ぶ地名、何処?
25
夢よりもなれるもの日々探してて それでも僕は僕を選ぶよ
26
エントリーシートに書けない毎日が いつか僕らを大人にさせる
29
夜明けまでスマホの海を漂って 僕の孤独を僕が許した
35
不安とは未来を思う証拠だと 夜の余白に一字書き足す
40
幸せに季語はないよねストーブと桜とアイス、君の「おいしい」
40
隣では別れ話をする男女。泣くなよ男、がんばれ男
33
「いかないで」玉置浩二が叫んでる。吾がパフェを食む純喫茶にて
29
ついてきた嘘の数だけ林檎の木 僕の庭にはしずかに育つ
39
悪いのは僕でいいからこの春を「ごめんね」という鍵で閉めきる
34
満開になれば終わってしまうから六分のままで僕を待ってて
33
くしゃみごと春を棄てれば隙間から 逃げられぬほど夏が差し込む
44
「贅沢な無駄だったね」と笑うとき 僕のポッケの青春が鳴る
38
洗剤の量を間違え部屋中がフローラルな僕になってゆく午後
41
愛のない単なるオスの事件には同時代者はついてゆけない
24
この街は同時に咲きだす梅桜 助六寿司も花見待ちたる
33
風の音で目覚めた朝は手を伸ばし毛布のなかに春を連れ込む
46
玄関を出るたびひらく花がある「がんばれよ!」 と隣のじいちゃん
36
ピーという電子音こそファンファーレ干し終えたなら春へ飛び出せ
38
チャイムなど鳴らぬ社会へ放たれるインク切れても春が降る、降る
27
死なないでいるための火を君の髪 ゆれる一瞬ごとに受け取る
23
ワクワクを強要される四月かな ヴァニラのアイスが早く溶けでて
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