lightshop
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牡牛座の双子。
双子の兄の名は灯屋。

くるぶしの火傷の痛みを告げぬまま走るよ君も夏も駆け足
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たとえ君が赤白ボーダー着ていても探し出せるよどこにいたって
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ガーベラを一輪挿したようだった「おはよう」と上げた君の右手は
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枝垂れてる柳の下を通るときIt's too late now頭を下げ過ぎる
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ゆく先は決めていなくて夏帽子千木先とまる鳥の如くに
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生き急ぐこともなかろうビル陰でやっと咲き出す五月の桜
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右左両の手のひら差しだして乗せて眺める初夏の虹
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人想うための嘘なら透明でビニール傘は空が透けてて
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昨日より太陽の匂い濃くなって駆け足で過ぐ春から夏へ
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君が打つ水鉄砲の水の色その透明を超えるものなど
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笑うなよ頬のえくぼが見えるだろバレるじゃないか君が夏だと
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初夏という春でも夏でもない季節曖昧なれど緑は濃くて
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葉桜の下でパンジー咲いている夏が生まれる準備ととのう
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僕たちが話した言葉を波にして海一面に愛を集める
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驟り雨散った桜が溶けそうで句に言い足らぬ春の面影
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芯残るアルデンテ良し。ボロネーゼ食みつつ目指す芯ある大人
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何者になれぬ自分が悔しくて波立つ海に船を浮かべる
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カーテンの隙間から入る眩しさで初夏を感じる寝ぼけまなこで
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春雨に僕がなくした青い傘知らぬだれかを守れたろうか
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来年も会う約束だモンシロチョウ マイナカードを翼にのせて
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アサガオが今年の夏も咲くだろう声をかけよう「今年もよろしく」
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通り雨静まりかえるこの部屋で夏くる覚悟決めたる如し
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紅茶飲む君が小鳥に似てるとき僕は真青な空になりたい
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桜散りマスクを外し夏空を恋う僕がゆく風花のみち
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万博を出れば夕焼け包まれて今なら君に言える言葉が
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寂しさはごめんじゃなくてより深く僕の心の夕焼けにある
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薔薇は咲く 果たされなかった約束を交わした二人はもういなくとも
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ゼミ終わり夕陽を背負って笑いあう若草光る教室の日々
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グリーンのペンで書かれた君のメモ持ってるだけでずっと花束
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山肌に春の残雪眺めいて恍惚とする過ぎし想い出
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