Utakata
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月夜ぼたん
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ただ歌を詠むことが好きなおばあちゃんです。よろしくお願いします。
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先輩が「人が愛しい」という声の 心に届く日溜まりのよに
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一日に何回言える?「ありがとう」毎日我のチャレンジ続く
5
流されてたどり着いたら南国の 青空と風だったらいいな(夢1)
3
愛という文字に聞こゆるAIに 尋ねてみたし 愛の真実
6
寒いより冷たいと思う冬が来て 山あいの村 雪に静もる
10
三人の平均年齢約八十 二回のおやつ欠かすこと無し
7
孫ならば何でもしたいしてあげたい それが彼女に良くないことでも
4
見つめてた雲の模様の消えにけり スマホで一首 紡ぐ間に
6
薬局の待合室で居眠りの我に届いた薬の整然
3
朝十時 それまで届かぬ 日光を ありがたいと手 母は合わせる
6
居間座る 平均年齢 七十九 三人の影静かなり
6
過去なぞり未来を考え今を見る 私の謎を解くのは私
8
年末の大掃除まだ始まらず せめて玄関飾る花買う
6
雪が降り 静かに積もるそんな夜は 薪ストーブの音聞きあくび
6
この指が覚えているよ 雪の日の 繋いだ温度我を救いし
3
ラーメンを 自分が食べるの平気だが 家族食べるの なぜかみじめに
2
真っ白の峰に向かいて アクセルを踏めば 心も一時雄大
7
早朝に歌詠み楽し 時忘る スマホに預けた 指の凍えも
11
母の押す 歩行器の音 カラカラと 廊下に響く 午前1時に
12
いつまでもあると思うなこの命 無駄にするまい一秒だって
6
そんなこと言っちゃうのねと 思ったが言い返さないシーソーゲーム
6
お日様の匂いや色を染め抜いた 蜜柑箱買い 我が家の贅沢
14
雪が降り 全のものが白になる 包帯みたいに 傷癒される
7
ストレスを知らず生きたり これからは そうは行かないシニアの哀しみ
2
忘年会釜揚げのゆげ うどん屋の よくがんばった 女三人
9
限りあるこの日だらけの人生を 故人の分も 生き抜くと決め
7
柚子風呂につかる時間の長さだけ 溶けて流留る 悪意と疲れ
6
この世では三本の指入
(
い
)
る 厳寒の 炬燵の温み首まですっぽり
4
また月曜 仕切り直しの日のありて まだ真っ白な週にざわつく
6
吾子の寝る枕の近く聖地なり イブの夜にはサンタになれる
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