Utakata
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月夜ぼたん
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ただ歌を詠むことが好きなおばあちゃんです。よろしくお願いします。
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何のため生まれてきたか生きてるか 今日はまっすぐ考えてみる
4
最大の幸福吾子に会えたこと それだけでいい元旦の朝
9
帰省してすき焼き囲む夕食で 笑う声させ吾子父になる
8
孫二人子犬のごとくじゃれ合いて いつしか背中に羽根の生えたり
12
吾子帰り頭に見つけた一筋の 白髪は語る苦労と老いを
8
人の波 寄せては返す お正月 まな板包丁 鍋と我
5
大晦日 本日をもち ストレスや悩みにきっぱり別れを告げる
6
空の星一つ一つに誰かいて 今夜も我に話しかけ来る
7
プックリと黒く輝く黒豆は 南天葉添え重箱の隅
4
黒豆の煮方得意な友のいて 持ちにおいでとLINEの催促
4
高齢者三人だけの日常に 人の波寄せ 今年去り行く
5
この星の今この時に戦地では 涙の乾いた子も眠りたり
7
ああ言えばこう言う関係だけれども 仲良しかもね私と夫
9
過疎の街何か出来ぬか案じつつ 期限切れ品謝って捨て
3
蕎麦打ちとピアノ始める来年も 命燃やして生き抜いてやる
8
まだ暗い朝の六時の音楽が 我にも届くきっと熊にも
6
歌を詠む昔の思い引き寄せて くるり丸めて心に仕舞う
7
幸せは小さいものと決めている だから今夜はたこ焼きビール
4
黒々と山の影立つ狭き空 今夜も月に励まされてる
7
良いことも良くないことも過去となり 一秒ごとに過去の増えたり
8
日溜まりに布団を干してシーツ替え 吾子の家族の笑顔を待つ日
7
年越しの蕎麦はおろしと鰹節 少しの緑 葱と山葵も
4
年越しのメンツ浮かべて買い物のカートに入れるゴボウ蓮根
7
あと三日らしいが何も出来てない 年末という断崖険し
5
あの人の紡ぐ短歌に憧れて 指でなぞって何回も読む
8
私には欠落したとこたくさんあるが 「人」好きになる才能はある
5
「
髭男dism
(
ヒゲダン
)
の日常の歌詞聞いてみて」ささると親友 深夜の電話で
5
鮮やかな夕焼けなんて久しぶりいつもは山に囲まれてるんで
4
星たちが帰りし空に朝が来る 銀の絵の具を少し溶かして
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冬の日に春探したくなる午後のあり あるわけ無いよねふきのとうの芽
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