月夜ぼたん
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ただ歌を詠むことが好きなおばあちゃんです。よろしくお願いします。

来客の多い正月去りにけり 疲れ寂しさ少しの安堵
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静けさを身に付けたくて写経する 字に我が心 映っておりぬ
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白菜の間に挟んだバラ肉は いい仕事して 幸せ運ぶ
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 避けられぬ 夜は必ずやってくる 被災地の夜 一層暗し
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祈ること 習慣超えて癖になり いつかなるかな 身体の一部
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祖父付けし吾の名の意味を訊きたくて 仏壇座り手合わす命日
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いつまでもこんな幸せ続かない そう思いつつ沢庵切ってる
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黒豆に田作りサーモンレモン添え 友の一皿我いたわりて
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帰京した弟好きな ポテサラを 黙って作る母九十五
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「ボランティア行きたい」という我に夫つま 足手まといのトリセツを解く
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段ボール少しは寒さ和らぐか 暖無き夜に思い巡らす
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眠いけど眠りたくない勝っている 布団の中の一人の歌会
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地震予知もっと早くにできるよに祈ることしか出来ぬ我だが
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塩分を度外視している夕食の 味噌の香りと食欲MAX
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思い出のユースホステル健在か  海の上建ちオーナー漁師
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二十歳の日初めて買ったハイライト リュックに連れて能登への旅路
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我が歌の 軽さ稚拙さ 残念で ため息一つ こぼしまた詠む
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台所 白湯を片手に本日も 歌とやること書くマイノート
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百六の伯母の口癖「生きること もう疲れたよ」笑顔輝く
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真夜中に心に探す歌の芽を 吾の健気さを少し認めて
4
随筆を書き留めている友の言う 「書くには要るの裸の心」
6
毎食前 いつも心で呼んでいる 吾子の名二人 その家族の名
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懐かしい友の声には本物の優しさがあり また救わるる
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ストレスは離れるが良し そう我に 教えし人の横顔に影
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お土産の蜜柑の箱を開ける時 微かにこぼるる太陽の香が
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祈ることしか出来てない今だから やること探す被災地に向け
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誘われて出掛けたお店の珈琲の一杯にある宇宙の不思議
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良いことと良くないことを検索す 良いこと多し私の人生
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泣けてくる 寒くはないか食べてるか 知らない人のこと思う朝
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近いから届けに行こうかこの水を 思いつつ見る水の直線
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