Utakata
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月夜ぼたん
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ただ歌を詠むことが好きなおばあちゃんです。よろしくお願いします。
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「どうですか」待合室に医師の声
昨日
(
さくじつ
)
入れた義歯を案じて
4
二月来て散歩の楽しみ探し物 ふきのとうの芽 幸せ色の
9
日常の返り来るとき待つ日々よ 春は近づく能登の海にも
6
訪問の看護師としてひたむきに 勤めあぐ死の二ヶ月前まで
6
冬枯れの空澄んだ日に逝きし母四十四歳 四人子残し
9
眠れないおはよう言わず食卓で 母が食事を完食する朝
8
戦地でも被災地にでもありなんと 涙の跡の見つかる寝顔
5
レッスンで「頑張りすぎない」言われたり 練習でなく弾き方につき
5
七十の手習いピアノ先生の 手は少し腫れ主婦の面影
7
脳トレに勤しむ母の検診で 誉められているその受け答え
7
食洗の音だけがする台所 昨日の鍋の残りも黙る
7
鳥の来てついばむ餌の散らばりて セキレイ動く庭の片隅
5
お料理は出汁で決まると知りながら 昆布も鰹も使わぬ料理
4
春近し春は香りからやって来て ちょっと隠れて私を見てる
6
老眼鏡見えない世界があることを 教えてくれた二つのレンズ
4
生協のチョコの注文五人分 高級チョコは一つだけです
3
母作る松前漬けの人参の赤さに寄り添う烏賊の細切り
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節分の豆まきパラリ どの部屋も鬼が逃げ出す暗闇の中
5
この背中もし羽根生えてくれたなら 鯨の潮を避けて飛びたい
3
我よりも美しき歌詠う人 ただ憧れてこたつに座る
6
福寿草雪の下には太陽の 小さな切れ端春の証の
10
無人駅小さな時計時刻む 時計と列車の他は音なし
9
朝焼けに合わせる手と手で始まって 夕焼け手降りさよなら一日
4
家並みの向こうの向こう純白の山並みのあり背筋伸ばす吾
6
癖になるポテトチップス止めどなし 少し感じる罪悪感と
6
もったいない風と光よ昼過ぎの洗濯物に刺さる乾燥
6
海の見える施設に入るといふ ひまわり色の風見える部屋
9
プリキュアになりたい夢がケーキ屋に 春の近づくほんのひと足
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被災地に続く青空 光ごと ラップで包みいたわれたなら
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誰にでも言ってもせんないことのあり ないこととして飲み込み笑う
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